SBテレコム、「Oracle Exadata」をホワイトクラウドPaaSで提供

2980円/時からの「あり得ない低価格で」


左からオラクル常務執行役員 テクノロジー製品事業統括本部長の三澤智光氏、オラクル代表取締役社長兼CEOの遠藤隆雄氏、SBテレコム取締役専務執行役員兼CISOの阿多親市氏、米Oracle プロダクト・マーケティング担当グループ・バイスプレジデントのロバート・シンプ氏
ホワイトクラウド エンタープライズPaaS powered by Oracleの3つのポイント

 ソフトバンクテレコム株式会社(以下、SBテレコム)、PSソリューションズ株式会社(以下、PSSOL)、米Oracle、日本オラクル株式会社(以下、オラクル)は18日、クラウド事業で協業すると発表した。SBテレコムの企業向け「ホワイトクラウド」において、オラクルの高速データベースマシン「Exadata」と、クラウドマシン「Exalogic Elastic Cloud(以下、Exalogic)」で構成された企業向けIT基盤サービス「ホワイトクラウド エンタープライズPaaS powered by Oracle」を提供する。夏よりベータ版、秋より正式サービスを開始する予定。

 ホワイトクラウド エンタープライズPaaS powered by Oracleは、負荷の増減が激しい企業の情報システム環境基盤を、必要なときに必要なだけ提供するPaaSサービス。「Exadata」「Exalogic」といったオラクル製品で構成されるのが特徴。ユーザーは投資リスクを抑制しながら、OSやデータベースの管理をすることなく即時に業務継続に必要なIT基盤を利用でき、省エネ対策や事業継続計画(BCP)、災害復旧(DR)対策などに素早く対応できるという。

 ソフトバンクグループでは、Vodafone買収後のユーザー急増に伴い、データ分析環境の整備が急務となった。さまざまなデータベースを検討したというが、2008年にはExadataを導入し2009年春から稼働。社内実績として「データベースのクエリ性能を8倍に向上し、運用コストを半減できた」(同氏)という。その成果が新サービス開始の決め手の1つとなった。

 SBテレコム取締役専務執行役員CISO兼PSソリューションズ代表取締役社長の阿多親市氏は「従量課金」「キャリアレベルのクオリティ」「スペシャリストによるサポート」が特徴だと説明。

 サービスメニューは「Databaseモデル」「Application Serverモデル」の2種類あり、価格は1コアで2980円/時から。処理数が増えて2コア分利用すると価格も倍となるが、1時間から利用できて契約期間の縛りもない。阿多氏は「Exadataをオンプレミスで導入する場合、1コアでは使えない。最小でも数十コアとなり、2億数千万円のイニシャルコストに加えてランニングコストも発生する。これらを考えると、2980円/時は普通ではあり得ない低価格」と訴求した。

初期費用なし。時間単位の従量課金。利用期間の縛りなし価格は2980円/時から

 キャリアレベルのクオリティに関しては、「キャリアとしての豊富な運用・監視のノウハウと、99.999%の稼働率や高セキュリティを提供する」と説明。スペシャリストによるサポートについては「2008年ごろから社員の育成に努め、OracleやCiscoの資格保有者を200名状に増やしてきた。今回の新サービスでは、ソフトバンクグループからOracle Master Platinum 10名を含むスペシャリストを、2010年9月に設立しオラクル製品販売・保守を1つのミッションとするPSソリューションズに集約。オラクルからも専任組織による支援をいただき、エンドユーザーへ手厚いサポートを提供する」(同氏)としている。

キャリアレベルのクオリティ。データセンターは99.999%の稼働率を実現している万全のセキュリティ

Oracle Master Platinum 10名を含むスペシャリストをPSソリューションズに集結
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