日立とSAP AGがグローバルビジネスでの協業関係を強化~SAP HANAへの対応も促進


 株式会社日立製作所(以下、日立)と独SAPは17日、グローバルビジネスでの協業関係を強化すると発表した。日立のプラットフォーム事業とSAPソリューションを活用した協業関係を強化するため、「SAPグローバルテクノロジーパートナー」契約を4月28日に締結。日立のハードウェアプラットフォームとSAPソリューションを組み合わせた上で共同システム検証・構築を行い、米国や欧州を初めとした、世界各国の企業へ提供していくという。

 日立とSAPでは1994年に日本国内でのパートナーシップ締結を行い、ビジネスを展開してきたが、2008年12月に「SAPグローバルサービスパートナー」契約を締結し、これによるソリューション面でのグローバル展開を行ってきた。

 今回はこの協業関係を強化したことで、ハードウェア提供からコンサルティング、システム構築に至るまで、トータルなSAPソリューションがグローバルで提供可能になったという。加えて日立は今回の契約締結を受け、自社プラットフォーム上でのSAPの技術検証を行うため、「日立SAPコンピテンスセンタ」をSAP本社内に開設し、日立のサーバーやストレージとSAP製品の稼働検証、ならびに日立独自技術との連携ソリューションの開発を、両社で行っていくとのこと。

 さらに、グローバルでの共同マーケティング、ならびにソリューション販売を行うため、日立の関連会社である米Hitachi Data Systems Corporationにおいても、共同でビジネス活動を推進するとしている。

 またSAPでは、今後の成長戦略として、インメモリコンピューティングやモバイル、そしてクラウドに重点を置いているが、日立では、インメモリコンピューティング製品「SAP HANA」と日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」などを対応させていく予定。具体的には、BladeSymphonyで提供している日立独自のサーバー仮想化機構「Virtage」を活用した仮想サーバーとSAP HANAを組み合わせ、より柔軟・効率的なサーバー利用、システム運用の実現に向けて、日立SAPコンピテンスセンタなどでSAPと共同検証を進めていく考えだ。

関連情報