マイクロソフト、小売業向けのERPソリューション「Dynamics AX for Retail」
マイクロソフト株式会社は31日、中堅・中小企業向けERPソフト「Microsoft Dynamics AX」において、小売業界向けソリューション「Microsoft Dynamics AX for Retail日本語版」を2月1日より提供開始すると発表した。株式会社テクトラジャパン、株式会社パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)か、導入、構築サービスおよび業界や業種に特化した連携ソリューションやサービスが提供される。
Dynamics AXは、会計管理、販売管理、購買管理、生産管理、在庫・物流管理などの基本機能を一通り備える、中堅・中小企業向けのERPソフト。汎用の基本モジュールに加えて、業種別ソリューションも提供されており、今回は、小売業界で必要となる店舗管理や商品管理、顧客管理などの機能が盛り込まれた。これによって、店舗やPOSといったフロントエンドから、基幹業務を担うバックヤードまでをトータルにカバーできるという。
具体的には、商品マスタや従業員の管理を本部で集中して行い、各店舗へ情報を転送することにより、グループ全体で統一されたデータ管理を実現可能。また、店舗ごとの在庫状況や売り上げ情報をオンライン/オフラインで本部に転送する機能を備えているため、本部では、正確な情報をもとにした店舗管理を行え、スピーディな経営判断を下せるとしている。
加えて、店舗スタッフ、店舗管理者が必要な情報を分かりやすい操作で入出力できるように、利用者の役割に応じた操作画面を提供。さらに、消費者の購入傾向が多様化する複雑なビジネス環境にも対応できるよう、優良顧客への優遇措置や、季節変動・店舗別の販売傾向を加味したルールに基づいた商品補充管理など、顧客関係を強化した収益性の高いサプライチェーンを構築できるとのこと。
なお、Dynamics AXはもともとの特徴としてカスタマイズ性にも優れており、Dynamics AX for Retailでも、ユーザー企業の個別の業務要件に応じたGUIカスタマイズを標準機能で提供する。この機能では、マウス操作のみでカスタマイズができ、データベースの拡張や画面レイアウトの変更なども自由に行うことができる。
参考価格は、本部管理機能の「リテールHeadquarters」が223万1161円(税別)、店舗管理機能の「店舗管理デバイスCAL」が8万9161円(税別)。また、「AX POSデバイスCAL」と「外部POSデバイスCAL」が2万6686円(税別)となっている。