パロアルト、アジア初の認定トレーニング施設を開設~次世代ファイアウォール技術者の育成を促進


 パロアルトネットワークス合同会社(パロアルト)は28日、次世代ファイアウォール技術者を育成するためのトレーニング施設「Palo Alto Networks認定トレーニングセンター(ATC)」3校を、11月より順次、国内に開設すると発表した。ATCが開設されるのは、アジア太平洋地域で初めてという。

 ATCは、米Palo Alto Networks(Palo Alto)の認定を取得した事業者によって運営されるトレーニング施設。北米に7カ所、欧州では英国、フランス、ドイツ、イタリアなどの主要国を中心に10カ所が開設されており、すでに累計2000名が受講している。国内では、テクマトリックス、ネットワン、日立ソリューションズが運営を担当。まずは東京、大阪を中心に提供され、要望があれば順次拡大していく予定だ。

Palo Alto ワールドワイドカスタマエンジニアリング・サポート担当副社長のブレット・エルドリッジ氏

 最初に提供されるメニューは2日間の基本コースで、Palo Altoの次世代ファイアウォール導入に必要な設定を一通りカバーする。「特に、当社製品の特徴的な機能である、アプリケーション識別のためのApp ID、ユーザー識別のためのUser IDといった技術と設定の仕方についてフォーカス。また、ハンズオンを多く取り入れ、どういった動作をするかを実機で体験できるようにしている」(Palo Alto ワールドワイドカスタマエンジニアリング・サポート担当副社長のブレット・エルドリッジ氏)。

 なお、Palo Altoが、アジア太平洋地域で最初のATCとして日本を選択したのは、「日本でのビジネスがとても早く成長しており、それに伴って、特にサービスプロバイダやSIerから、トレーニングに対する要望が高まっている」(エルドリッジ氏)ことが大きな要因。アプリケーションやユーザーを詳細に識別できるという、次世代ファイアウォールの特徴は理解していても、実際にユーザー企業へ製品を導入したり、MSSP(マネージド・セキュリティ・サービスプロバイダ)としてサービスを提供したりする上では、さらなる知識が必要となるため、トレーニングへの要求が強くなっているのだという。

 また今後は、早ければ2011年初頭にもPalo Alto初の認定資格を設置するほか、さらに深い内容を学ぶための上級トレーニングコースも整備する予定で、こうした体制を整えることで、SIerやサービスプロバイダを支援するとした。

 ATCでの初年度の受講者獲得目標は、3校合計で150名。一見、数は少ないようにも思えるが、一次代理店や一部の二次代理店で現在サポートに従事しているメンバーの中には、英語版での認定トレーニングをすでに受講している人も多いとのこと。今回の日本語でのトレーニング開始により、そうしたすでに技術を習得している人に加えて、新規の受講者を取り込むことで、技術者のすそ野をより広げていきたい考えである。

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