日本HP、Windows 7ベースの組込OSを搭載するシンクライアント端末

　日本ヒューレット・パッカード株式会社（日本HP）は25日、シンクライアント端末3モデルを10月28日より販売開始すると発表した。Windows 7ベースの最新組み込みOS「Windows Embedded Standard 7」を搭載したデスクトップモデル「HP t5740e Thin Client（以下、t5740e）」などを提供する。

HP t5740e Thin Client

HP t5570 Thin Client

　今回、新たに提供されるのは、t5740eのほか、既存のノート型シンクライアント端末「HP 4320t Mobile Thin Client（以下、4320t Mobile）」のWindows Embedded Standard 7搭載モデルと、コストパフォーマンスを高めたスタンダードモデル「HP t5570 Thin Client（以下、t5570）」の3モデル。

　t5740eは、既存モデル「t5740」をベースに、フラッシュメモリを4GB、メインメモリを2GBに大容量化し、新OSを搭載したハイパフォーマンスモデル。Windows Embedded Standard 7では、Windows 7と共通のAeroインターフェイスを利用できるほか、Internet Explorer 8、Windows Media Player 12、動画転送に強い画面転送プロトコルのRDP 7.0などにより、リッチなマルチメディア環境を提供可能という。

　価格は、t5740eが5万400円から、4320t MobileのWindows Embedded Standard 7モデルが8万1900円。

　一方、t5570は、従来のOSであるWindows Embedded Standard 2009を搭載したスタンダードなシンクライアント端末。「t5630w」の後継として提供され、同モデルと比べて約2倍のパフォーマンスを実現する。また、搭載チップセットのVX900がハードウェアのマルチメディアアクセラレーターを搭載するため、滑らかなマルチメディア再生を可能にし、幅広い業務で活用できるとのこと。さらに、今回より無線LAN搭載モデルも選択可能としている。価格は3万450円から。

　なお、これらの新製品には、ウィザード形式で端末の設定を行える管理ツール「HP Easy Tools」をプリインストール。従来はコントロールパネルの各項目で1つ1つ設定する必要があった各デバイスの設定、ネットワーク設定などを一括して行えることから、初期導入やメンテナンスの際の工数を削減できるとしている。