キヤノンMJ、中小オフィス向けIT支援サービス“HOME”の機能を拡充
キヤノンマーケティングジャパンは10月14日、中小企業をおもな対象として、低コストでITシステムを構築できる運用代行サービス「HOME」の機能を10月中旬より順次バージョンアップすると発表した。「HOME」の利用料金は、「HOME type-P」で初期費用1万2000円、月額費用3200円。
■HOMEサービスの位置づけ
キヤノンでは「HOME」をキヤノンMJグループが提供するSaaSサービスの基盤として位置づけ、小規模事務所でも導入しやすい月額課金制度で提供している。同社は複合機の営業マンを多数擁する強みを活かし、対面で説明することにより、コスト面以外でも導入のハードルを下げることができるとしている。
「HOME」サービスは外部からの攻撃と、内部からの情報漏えい対策を支援する「HOME-UNIT」、設備予約やスケジュール共有など社内の情報やノウハウを一括管理する企業ポータルサービス「HOME-PORTAL」、HOME導入時の設定やリソース管理、リモートツールと電話によるサポートなど導入時・導入後の問題をサポートするマネージドサービス「HOME-CC」の3つを柱とする。
料金プランは2タイプで、「HOME type-P」は「HOME-PORTAL」と「HOME-CC」を提供し、初期費用1万2000円、月額費用3200円。「HOME type-P」にセキュリティ対策の「HOME-UNIT」を加えた上位プラン「HOME type-U」は初期費用6万円、月額費用1万2000円。
「HOME」では、キヤノンの複合機「imageRUNNER ADVANCE」などキヤノンのオフィス複合機と連携させながら利用できる点が特徴となっており、複合機でスキャンした紙文書を直接ポータルサイトに登録することも可能。
HOMEシステム概要図 |
■バージョンアップのポイント~SaaSクラウド対応を強化
今回のバージョンアップでは、導入済みの企業から要望の多かったSaasクラウド対応を強化した。
キヤノン製複合機imageRUNNER ADVANCEで受信したFAXやスキャンデータをクラウド上のHOME-BOXに自動的に格納。複合機でスキャンすることでHOME-PORTALから閲覧可能になる「imageRUNNER ADVANCE連携」機能を実装。使い慣れた複合機操作だけでクラウドへのデータアップロードが可能になった。
また、HOME-PORTALのクラウド連携機能を強化し、社内外のサービスをHOME-PORTALに組込みできるようにした「HOME-Link機能」は9月6日から提供開始している。シングルサインオン機能に対応し、「HOME」にログインすれば、ログインが必要な社外サイトでも、ID・パスワードの入力不要でアクセス可能とする。
HOME-PORTALのトップページ。左側のHOME-Linkでは、複合機でスキャンした文書を自動的にクラウドにアップロード、HOME-PORTALから閲覧できる。右はCanonet WebMailを表示している |
中小規模のオフィスでは専任者がいないため機器管理が難しいことから、社内ネットワーク内のデバイスを調査し、自動でネットワーク図を生成。利用IT機器のリース期間など任意の管理項目を追加してリース機材の管理もできる「HOME MANAGER」機能を10月18日より提供する。
以上の3機能は標準で提供するが、「HOME MANAGER」は料金プランがtype-Pの場合は初期費用3000円、月額基本料金1000円が必要となる。また、「HOME MANAGER」ではソフトウェアやセキュリティの管理、消費電力や消費CO2の管理も有償オプション(PC 1台あたり月額250円)で提供する。
そのほか、Canonet共有ホスティングサービスのWebMailをポートレットと「して利用できる「Canonet WebMailポートレット」機能を無償提供。キヤノン製ネットワークカメラの専用ポートレットにより、HO-ME PORTALでウェブカメラ映像を見ることができる「ネットワークカメラポートレットは初期費用6000円の有償提供となる。