NTTデータ、IC運転免許証による本人確認サービス「BizPICO」
株式会社NTTデータは27日、IC運転免許証を活用した本人確認サービス「BizPICO」を発表した。
BizPICOは、IC運転免許証のICチップ情報を利用して、免許証の改ざん確認や証跡情報の保管など、企業における本人確認業務に必要な機能を提供するクラウド型サービス。これにより、行政機関での手続き、銀行口座の開設、携帯電話の契約など、確実な本人確認が求められる業務をサポートする。
BizPICOでは、IC運転免許証のデータを本人確認に利用するため、1)IC運転免許証に内蔵されているICチップからの情報読み出し機能、2)IC運転免許証の電子データ改ざん確認機能、3)証跡情報保管機能、4)公開鍵管理機能の4点をクラウドサービスとして提供する。
利用の流れとしては、免許保有者が免許証発行時に設定した暗証番号を入力して、ICチップ内の指名・生年月日・免許証番号・顔写真などのデータを読み出し、都道府県公安委員会の公開鍵を利用して、チェックサムにより改ざん有無を確認。読み出したデータとその改ざん確認結果について、証跡情報として保管し、必要に応じた照会に対応する。
クラウドサービスのため、顧客の利用環境に複雑なシステム構築は不要。短期間・低コストで導入できる。用意すべきものは、インターネットに接続できる環境、PC、非接触タイプのICカードリーダーのみ。一方で、顧客の要件に応じてセンター側の設備や利用サービスの機能拡張にも柔軟に対応することで、最適な利用環境を提供するとしている。
価格は、改ざん確認機能1件につき5円、証跡情報保管機能1件につき100円。利用シーンとしては、行政機関における手続き時の利用、クレジットカードによる決済時の利用、各種レンタルサービスでの利用などを想定する。
今後は、IC運転免許証だけでなく、ほかの公的ICカードや民間で発行されたICカードなどの対応や、券面状態の真贋(しんがん)判定を行う機能など、本人確認業務を幅広くサポートする環境を整える。また、クラウドサービスの特長を生かし、扱う情報のセキュリティ対策なども十分に検討した上で、保管したデータを活用した登録情報更新や、ペアリング技術(2枚のICカードのペアリングを利用したパスワード変換による個人認証を行う技術)など、用途に応じた認証方式の実現も目指す考え。
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