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NTTデータ、マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用した本人確認ソリューション「BizPICO」本格提供開始
2016年7月27日 16:15
株式会社NTTデータは、公的個人認証サービスにおける総務大臣認定を受け、マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用した本人確認ソリューション「BizPICO(ビズピコ)」を7月28日から本格的に提供開始すると発表した。
BizPICOは、マイナンバーカードに埋め込まれたICチップの中に格納されている公的個人認証アプリケーションを利用することで、民間企業におけるオンラインでの確実な本人確認を可能とするソリューション。犯罪収益移転防止法・携帯電話不正利用防止法に対応した厳格な本人確認機能に加え、公的個人認証のクラウドサービスにおける業界初の試みとして、「利用者認証機能」「証跡データ保管機能」「証明書失効通知管理機能」を提供する。
本人確認機能は、マイナンバーカード保有者がカード交付時に設定した暗証番号を入力することで、顧客企業がマイナンバーカード内の署名用電子証明書に含まれる4情報(氏名、住所、生年月日、性別)の確認と併せて、オンラインでの確実な本人確認を実施できる機能。従来、クレジットカードの新規申し込みや、銀行での口座開設、携帯電話の利用契約などでは、犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法に基づく厳格な本人確認が求められており、身分証明書を顧客企業のウェブサイトなどにアップロード後に、本人限定受取郵便での郵送、受け取りなどの手続きが必要となっていたが、BizPICOを利用することでオンラインですべての手続きが完結する。
利用者認証機能は、署名用電子証明書による確実な本人確認を実施後、マイナンバーカード内の利用者証明用電子証明書を利用して、利用者本人であることを認証する機能。利用シーンにおけるセキュリティレベルに応じて、顧客企業が暗証番号の入力要否を選択できる。
証跡データ保管機能は、署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書それぞれのシリアル番号(電子証明書の発行番号)に加え、確実な本人確認を実施した証跡(利用申込書類や署名等)を保管する機能。保管した証跡はいつでも参照できる。
証明書失効通知管理機能(オプション)は、保管している署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書それぞれのシリアル番号について、公的個人認証サービスの証明書失効情報と突合し、有効と認められなかったものについては、その対象となる利用者を通知する。
料金プランについては、一定のトランザクション利用料を含んだ基本料金に加え、超過分のトランザクション利用料を課金する「固定料金+従量課金」のプランと、使用量に応じたトランザクション利用料のみを課金する「完全従量課金制」のプランを用意。顧客企業の利用モデルに応じたプランを提案する。
NTTデータでは、今後はクレジットカード決済網「CAFIS」との接続を検討していくと説明。これにより、既にCAFISと接続済みの企業については、クレジット決済にも対応するセキュアなICT環境下で安心・簡便にBizPICOを利用できる。また、政府で検討されている「ワンカード化」や「携帯電話・スマートフォンなどのSIMカードへの電子証明書の搭載」などを見据え、機能追加の開発や技術検証を通じた幅広い分野への展開を推進していくとしている。
NTTデータは、BizPICOの提供により2020年度末までに10億円の売上を目指す。