デジタルアーツ、純国産の高速プロキシアプライアンス
外資系1社独占の市場に新たな選択肢を
取締役COOの高橋則行氏 |
製品構成 |
デジタルアーツ株式会社は15日、国産プロキシエンジンを搭載したアプライアンス新製品「DigitalArts Secure Proxy Appliance」を発表した。同日より先行受注を、11月下旬より出荷を開始する。
同製品は、国内で豊富な実績を持つ国産プロキシエンジンを、IBM製x86サーバー「IBM System x」に搭載したアプライアンス製品。企業内LANのゲートウェイに設置するだけで手軽に導入でき、Webフィルタリング「i-FILTER」やアンチウイルスなどのセキュリティオプションを加えることで、セキュアなWebアクセス環境を実現する。アンチウイルスは、同社が提供するアダプタを介してKaspersky/Symantec/Trend Microなど代表的な製品と連携可能。SSLをデコードするアダプタも用意している。
IBM System xとの組み合わせで高速化したのが特長で、「他社製品比で約2.5倍のパフォーマンスを実証。10万ユーザーを超える超大規模企業でも対応可能な性能を備える」(取締役COOの高橋則行氏)としている。プロキシ部分が完全自社開発なので、国内の状況に応じた精密なフィルタリングが可能なのも特長だ。
機能的特徴 | 冗長化構成例 |
高橋氏は「Webアプライアンス市場は外資系が独占し、市場の7割を1社が占める状況。ユーザーからは選択肢がなく、販売価格が高い、サポートが不十分などの不満の声が挙がっているため、新製品の投入を決めた。リーズナブルな価格設定、迅速なサポート体制とともに、市場に新たな選択肢を提供する」と製品背景を語った。
サポート体制に関しては、開発・販売・サポートをすべて国内拠点で実施。ユーザーの問い合わせに対して、外資系よりも迅速かつ的確に支援できるとする。
現在、市場にほとんど選択肢はない | 新たな選択肢を提供 |
営業部長の今井賢司氏 |
目標。グラフの内輪が現在のシェア状況、外輪が3年後の目標。30%のシェア獲得を目指す |
販売戦略としては、ユーザー数500名以下から2万名以上まで、規模・環境に合わせたラインアップ(計5モデル)を用意。価格は500ユーザー未満の「Entry」が172万5000円(税別)、2台目以降が150万円(同)。5000~2万ユーザーの「High」が1550万円(同)、2台目以降が1200万円(同)。「他社より最大で35%程度安い価格設定とした」(営業部長の今井賢司氏)。
メインターゲットは、1000~5000ライセンス程度を想定。乗換え価格も設定し、他社製品からの乗り換えを狙うほか、i-FILTERの既存ユーザーからの乗り換えも狙う。また、大学などのアプライアンスニーズが高い市場を重点的に攻める考え。今後、パートナー向けの施策やキャンペーンなどに注力し、3年後に市場の30%、5年後に50%(25億円)の獲得を目指す。