日本IBM、戦略コンサルでのクラウド活用を推進-コラボレーション強化を図る


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は21日、戦略コンサルタントが利用するIT基盤にクラウド環境を活用して、ワークスタイルの大幅な変革に着手し、顧客とのコラボレーション強化を図ると発表した。クラウド時代に向け、新たな戦略コンサルティングサービスのあり方を検証・実行するのが目的。クラウド環境構築においては、コラボレーション機能をパブリッククラウドで提供する「IBM LotusLive Engage」を利用し、7月1日から開始するという。

 従来、日本IBMが戦略コンサルティング・サービスを提供する際には、顧客との対面を基本に、情報収集や課題解決策の提示を行ってきた。しかし、将来の経営に対する不確実性が高まっている昨今の経営環境下では、これまで以上にスピードが求められるようになり、すべての情報収集や討議を、対面を前提に行うことは難しいことから、ITの活用による課題解決が求められていた。

 そこで同社では、クラウド環境を活用した情報共有やWeb会議を導入。対面を前提としていたために難しかった、国内外の各拠点との連携を容易にし、さまざまな知見を融合した、質の高い戦略策定を実現するという。また、海外IBMのコンサルタントも、プロジェクトにより参加しやすくなったことで、サービスの質向上に役立てられるとしている。

 加えて、顧客とのコラボレーションのみならず、戦略コンサルティング部門内の会議もLotusLiveを活用して対面会議を極力減らし、クラウドによる価値をコンサルタント自らが検証・実行することによって、新たなサービスの展開につなげたい考え。さらには、この知見を、すでに提供しているクラウド構築関連のコンサルティングサービス強化にも利用するとのことだ。

 なお、今回活用するIBM LotusLive Engageは、ファイル共有、プロジェクト管理、インスタントメッセージング(IM)といったコラボレーション機能と、Web会議によるオンラインミーティングの機能を兼ね備えたクラウドサービスである。

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