ニュース

セールスフォース、リテールバンク向けCRM「Financial Services Cloud for Retail Banking」を提供開始

 株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)は12日、リテールバンク向けのCRM「Financial Services Cloud for Retail Banking」を10月中旬から提供すると発表した。

 2016年に提供を開始した金融機関業界向けCRM「Financial Services Cloud」について、リテールバンク向けの機能を強化。リテールバンクが一人ひとりの顧客とつながり、最適化された金融サービスを提供できるよう支援し、リテール担当営業や住宅ローン担当者といった銀行員が、顧客に関するすべての情報を参照できるようになり、顧客の期待を超えるサービスの実現に向けて、コラボレーションすることが可能になるとしている。

 「Retail Banking データモデルとコンソール」では、すべての顧客データをバンキングコンソール上で表示し管理することで、銀行員の生産性を最大化し、顧客とのエンゲージメントを高める。銀行員はこのコンソールを活用して、見込み客・案件の紹介や、タスクのアラート付きのTO-DOリストを作成することができる。リテール担当行員は、顧客のニーズや動向を把握することができるようになり、顧客の金融目標に向けて支援可能なソリューションを提供できる最適な担当者を即座に割り当てられる。

 さらに、AI機能「Einstein」で強化されたIntelligent Needs-Based Referralsによる、インテリジェントスコアリングやインサイトをもとに、紹介を受けた見込み客・案件の中で、優先順位の高いものを自動的に特定することが可能となる。たとえば、顧客の毎月の口座振込金額が増え、ファイナンシャルプランニングに興味を示せば、リテール担当行員は紹介案件を作成し、即座に顧客のニーズに対応できる行内のファイナンシャル・アドバイザーを割り当てるといったことが可能になる。

 また、柔軟性のあるAPIとパートナーエコシステムを活用することで、Financial Services Cloudの機能を簡単に拡張することが可能になる。たとえば、顧客が個人ローンに関心がある場合、銀行員はFinancial Services Cloudで直接処理を開始することができ、銀行の顧客向けアプリもこのプラットフォーム上で開発することができるとしている。