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セールスフォース、フィナンシャルアドバイザー向けCRMにAI活用などの新機能を提供
2017年3月30日 14:29
株式会社セールスフォース・ドットコムは30日、金融機関などのフィナンシャルアドバイザー向けCRM「Salesforce Financial Services Cloud Einstein」について、顧客の世帯情報を把握する機能や、AI機能「Einstein」の活用などの、新機能を提供すると発表した。
Financial Services Cloudは、商業銀行や信託銀行、証券会社のフィナンシャルアドバイザー、リテール営業担当者、生命保険会社のライフプランナーなどに向けたクラウドCRM製品。顧客にかかわる世帯やビジネスなどの人間関係を把握した上での1対1の顧客関係構築、顧客対応に必要な資料作成などの生産性の向上、顧客や顧客の資産管理に携わる人たちとのソーシャルやモバイルでのつながりなどを支援する。
新機能の「Relationship Builder」では、顧客やその家族に関する情報をすべて1カ所にまとめることで、フィナンシャルアドバイザーがあらゆるデータにアクセスし、それぞれの既存の役割や活動に変更を加えたりすることが簡単にできるようになる。例えば、勤務する会社の役員に就任したというようなキャリア情報を書き加えられるようになる。
「Relationship Groups」では、フィナンシャルアドバイザーが複数の世帯や信託機関や経営する会社やビジネスなどと連携し、顧客が所有するすべてのアカウントや人間関係を総合的に一覧することが可能になる。これにより、顧客が自分の親の法的代理人になるといった、世帯の中での新しい責任を負うこととなった場合、それを支援するようなアドバイスを提供するといったことが可能になる。
「Relationship Map」では、フィナンシャルアドバイザーが顧客との新規ビジネスの機会を広げるために、相続プランニングサービスを必要とする信託の受取人になっている顧客を把握するといったように、顧客の家族に携わる人間関係や金融口座をワンポイントで見える化できる。
「Einstein Opportunity Insights」では、フィナンシャルアドバイザーの生産性の向上に加え、顧客の感情や、顧客が競合他社について言及しているか、顧客とのあらゆるエンゲージメントをベースに、顧客とのビジネスチャンスの見える化を支援する。例えば、顧客とのやり取りが少なくなっている時などに、メールのやり取りの中で競合他社のことについて書いているかどうかを自動的に読み出し、タイムリーにフィナンシャルアドバイザーへリマインドするため、顧客との関係を改善させることができる。なお、この機能については、現時点では英語のみのサポートとなる。
Relationship BuilderとRelationship Groups、Relationship Mapの各機能はいずれも、Financial Services Cloud Einsteinの利用者には追加費用なしで提供を開始している。Financial Services Cloud Einsteinの価格は、1ユーザーあたり月額1万8000円から。
Einstein Opportunity Insightsは、Financial Services CloudのEnterprise Edition以上の利用者向けに提供しており、価格は1ユーザーあたり月額6000 円。