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富士通マーケティング、高精度の処方箋読み取りを実現した「GLOVIA smart きらら OCR for ファーマシー」

調剤薬局の業務負荷軽減を支援

 株式会社富士通マーケティング(以下、FJM)は28日、調剤薬局の業務効率化を支援するOCRソリューション「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart きらら OCR for ファーマシー」(以下、GLOVIA smart きらら OCR for ファーマシー)を提供開始すると発表した。

 「GLOVIA smart きらら OCR for ファーマシー」は、処方箋(せん)のOCR読み取りを行い、レセプトコンピュータにデータを連携するシステム。

 処方箋のOCR読み取りは高難度とされており、読み取り精度を確保するには、あらかじめシステムに処方箋書式を登録しておく必要があるという。しかし処方箋形成期は医療機関ごとに異なるため、未登録の処方箋が発生するたびに専任の技術者(SE)へ依頼する必要があり、システム導入の障壁になっていたという。

 これに対しFJMでは、富士通コンピュータテクノロジーズと共同開発した「自動帳票定義」により、SE作業の自動化を実現。薬剤師や事務スタッフでも、新しい処方箋書式の登録が簡単に行えるようになったとのこと。

 加えて、従来のOCR技術では読み取りの難易度が高いとされている選択式マーク(男女などの選択肢を丸囲みする表記形式)に関しても、多くの事例を登録した独自辞書の搭載により、さまざまなパターンの表記を高い精度で読み取れるようにした。

 さらに、富士通研究所独自の画像認識技術を用いて、処方箋に記載された薬品名とレセプトコンピュータの薬品マスタとの照合・自動補正を行うなど、表記のゆれが発生している場合でも認識率を向上させる機能も搭載。これらの機能により、処方箋全体で93%(社内実験値)という高い認識率を実現したとしている。

 このほか、記載内容をQRコード化した処方箋への対応やXMLデータ出力など、ユーザーの使用環境を考慮した設計を採用しており、業務の効率化と負荷軽減を可能にする。

 ソフトウェアの価格は98万円(税別)から。FJMでは、今後3年間で1500本の販売を見込んでいる。