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日本IBM、「IBM Watson」のビジネスパートナーを拡大、実績あるソリューションをカタログ化して提供

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は27日、「IBM Watson」のビジネスパートナーを拡大するとともに、これまで提供してきた実績のあるソリューションをカタログとしてまとめ、10月11日からIBMクラウドで提供すると発表した。これまで個別に提供していたサービスをソリューション化することで、顧客はより短期間で安価にAIを活用したサービスを導入できるようになるとしている。

 日本IBMでは、2015年からソフトバンク株式会社と共同で日本でのIBM Watsonの展開を推進し、IBM Watsonの日本語化に取り組んできた。両社はこれまでに、コールセンターでの問い合わせ対応業務や、チャットボットを活用したマーケティング業務から人事の採用業務など、多くの企業や組織における業務をIBM Watsonで支援している。

 こうした導入実績や、AIの市場が立ち上がってきたことを背景として、日本IBMではソフトバンクとの協業を強化するとともに、より多くの顧客が迅速にIBM Watsonの活用による業務変革に取り組めるよう、日本IBMのすべてのビジネスパートナーもIBM Watson日本語版APIの提供を行えるようにした。

 また、ソフトバンクはIBM Watsonだけにとどまらず、IBMクラウドを広く取り扱うことで、より包括的なソリューションを顧客に提供可能となった。ソフトバンクとは引き続き、イベントの共同開催やソリューションカタログの共通化など、共同でのマーケティング活動に積極的に取り組んでいくとしている。

 日本IBMでは、IBM Watson APIの開発基盤を自社に構築したビジネスパートナーに対し、業界特化型知識ベースの作成支援や技術支援など、最新のスキルをいち早く獲得できるよう支援していく。

 現時点では以下の各社が、IBM Watson APIの提供やシステム構築、IBM Watsonを活用したパッケージの展開などに取り組んでいる。

  • 株式会社インテック
  • 株式会社AIT
  • エス・アンド・アイ株式会社
  • NCS&A株式会社
  • 株式会社シグマクシス
  • 株式会社システム情報
  • 情報技術開発株式会社
  • 株式会社電通国際情報サービス
  • トランスコスモス株式会社
  • 日本情報通信株式会社

 日本IBMが実績をもとにカタログ化したソリューションには、工場などの現場作業員が障害状況の画像を送信すると、IBM Watsonが学習した専門知識をもとに適切な情報を提供する「フィールド・テクニカル・アドバイザー」や、導入実績や引き合いの多いチャットボットソリューションをベースとしたワントゥワンマーケティング用ソリューション「チャットボットを活用した新しい顧客接点ソリューション」など、16のソリューションが含まれる。

 日本IBMでは、ソフトバンクをはじめとするパートナーとの協業を通じて、こうしたソリューションを順次拡大していくとしている。