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IoT時代のインフラエンジニア育成に向けて、NTT Comなど6社「一般社団法人高度ITアーキテクト育成協議会」設立
2017年8月28日 16:57
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は28日、ソフトウェアによるITインフラ運用・管理スキルを有する人材の育成を目的とした組織「一般社団法人高度ITアーキテクト育成協議会(AITAC)」を設立したと発表した。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、日本電気株式会社(NEC)、KDDI株式会社、日商エレクトロニクス株式会社、シスコシステムズ合同会社が参画する。
NTT Comによると、IoT時代のITインフラを運用・管理していくためには、ハードウェアに関するスキルに加え、ソフトウェアに関するスキルを有した人材が必要だという。しかし、そのような人材は限定的で、通信事業者などのICT関連企業に集中しているのが現状だそうだ。
そこで、AITACでは国内外の社会人・学生を対象に、Software Defined Network(SDN)/Network Function Virtualization(NFV)などの技術・スキル習得のための育成カリキュラムの策定・提供、産学と連携した教育訓練の場の整備、SDN/NFVなどの情報通信技術に関する資格認定制度の整備を行う。これにより、ソフトウェア技術とプログラミング技術を利用して、外部クラウドを組み合わせた迅速なサービスインフラを設計・構築できるエンジニアの育成を目指す。
教育カリキュラムは「STEP1:座学と演習」「STEP2:実習」「STEP3:プロフェッショナルアーキテクト養成」の3段階。STEP1では主に座学を中心にコンピューターサイエンスの基礎理論から最新のクラウド、SDNに関する理論を学ぶ。STEP2では実戦のシナリオに即した課題を与え、グループによる実習を行うことで、コミュニケーション能力とアーキテクト能力を養う。
AITACは「正会員」「賛助会員」「特別会員」で構成される。正会員は総会における議決権があり、教育の方針や手法に関する意思決定に参加できる。正会員、賛助会員はどちらも同社団法人が作成した育成コンテンツを利用する権利を有し、さらに無償にて受講生を派遣することが可能。座学に関しては、大学や高等専門学校、専門学校などと連携し、現場の声を取り入れたカリキュラムの作成と更新を行う。