ニュース

エンバカデロ、80以上のエンタープライズサービスと接続できる「Enterprise Connectors」ベータ版

 エンバカデロ・テクノロジーズ(以下、エンバカデロ)は20日、米CData Softwareと提携し、ソースコード不要で80以上のエンタープライズサービスに接続可能な「Enterprise Connectors」のベータ版を公開すると発表した。正式版は2017年夏の提供を予定している。

 Enterprise Connectorsは、アプリケーションの統合開発環境「RAD Studio/Delphi/C++Builder」からエンタープライズサービスへ、安全かつ簡単にアクセスできるようにするアドオン製品。RAD Studioに搭載されたFireDACは、Oracle Database、SQL Server、Db2など主要なRDBMSに、コンポーネントによる共通アクセス機能を提供しているが、Enterprise Connectorsでは、FireDACにエンタープライズサービスへのアクセス機能を追加している。

 これを利用すると、各エンタープライズサービスのAPIを使用せず、コンポーネントのドラッグ&ドロップ操作で、Salesforce.comやSAP、AWS、Office 365など80以上のエンタープライズデータを利用したアプリケーション開発を迅速に行えるという。

 各サービスを利用するためのAPIは、コンポーネントによってカプセル化されており、開発者はサービスの違いや仕様変更などに影響されることなく、多様なエンタープライズサービスを利用できる点がメリット。ビジュアル開発により、API・SQLなどの接続部分の開発が省略できるため、既存システムとクラウドの接続開発にかかる工数を大幅に削減可能とした。

 またRAD Studio/Delphi/C++Builderでは、マルチデバイス開発が行えるため、エンタープライズサービスのデータを利用したWindows、macOS、iOS、Androidのアプリを容易に開発できるとしている。

 なおラインアップには、Salesforce.com、MailChimp、Paypal、Google BigQuery、Facebookといった主要エンタープライズサービス45種類以上と接続が可能な「Enterprise Connectors」と、Marketo、Google Analytics、Office 365、Boxを含め、80種類以上との接続を行える「Enterprise Connectors Plus」が用意される。

 ライセンスは、開発者単位での1年間のサブスクリプション方式となり、開発したアプリケーションの再配布には費用はかからないとのこと。サブスクリプション契約が失効した場合、アプリケーションをビルドすることはできなくなるものの、配布済みのアプリケーションが使えなくなることはないとしている。