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アズワン、全社のVDI基盤としてハイパーコンバージドインフラ「Cisco HyperFlex」を採用

 株式会社ネットワールドは6日、アズワン株式会社が、全社のVDI基盤構築プロジェクトにおいて、ネットワールドが取り扱うハイパーコンバージドインフラ(HCI)「Cisco HyperFlex」を採用したと発表した。

 アズワンは、科学機器、産業機器、医療・介護の3分野で卸売り事業を展開する企業。同社では働き方改革のためにVDI(仮想デスクトップ)に注目し、当初は東京・大阪の拠点を中心として、営業担当者約40名を対象とするVDI環境の検証をスタートした。

 その後、社内で利用しているクライアントPCの更新時期が間近に迫っていたことから、全社員の端末の全面VDI化を決定。第1弾として、営業担当者約100名と社内業務従事者150名、合計250名分の環境移行を決めている。

 従来、VDIの検証環境としては、社内で稼働中のブレードサーバーの一部領域を使っていたが、同時接続台数が増えるとレスポンスが低下する問題があったこと、全社VDI化にあたり拡張するためにはかなりの手間と時間がかかることが判明。これを受けて、新しいVDI基盤としてHCIの検討開始した。

 そして、複数の製品を比較検討した結果、サーバーとストレージだけでなくネットワークも含めた統合を実現できること、構築スピードの速さ、十分なレスポンスといった理由からCisco HyperFlexを採用している。

 同製品の構成パターンは複数存在するが、今回のプロジェクトでは「Cisco UCS 6248UP Fabric Interconnect」、および「Cisco UCS C220M4」をベースとする「HX220c」を導入。Cisco UCSが3ノードの構成で環境を構築した。

 システムの構築・サポートは、ネットワールドのビジネスパートナーである富士通ネットワークソリューションズ株式会社(FNETS)が担当し、従来型の製品ではインフラ部分の初期構築だけで約2週間かかるところ、Cisco HyperFlexでは、ネットワールドによる初期構築とFNETSへの引き渡しがわずか1日で完了。その結果、VMware層以上の構築や旧環境からの移行を、余裕を持って進められたという。

 運用管理については、アズワンが以前から利用していたVMware vCenterをそのまま利用し、運用管理のシンプル化も実現した。ハードウェア監視やCisco UCSのサービスプロファイル管理などを行う「Cisco UCS Manager」も一体的に利用できるので、大規模VDI環境を効率的に運用可能だ。

 なお、Cisco HyperFlexはノード増設も容易に行えるため、今後の拡張ニーズにも柔軟に対応可能。アズワンでは、移行の済んでいない約250台についても、2017年度中にCisco HyperFlexへ移行する計画とした。また、今回のVDI基盤構築が非常にスムーズだったことから、今後、サーバー用の基盤としてもCisco HyperFlexの活用を検討していく考え。