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ベルシステム24、Watsonを活用した自動音声対応ソリューション「BellCloud AI for IVR」

CTCと共同開発

 株式会社ベルシステム24ホールディングス(以下、ベルシステム24)は7日、IBM Watsonを活用した自動音声対応ソリューション「BellCloud AI for IVR」(旧称:Smart IVR)の提供を開始すると発表した。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)と共同開発したもので、コンタクトセンターでの自動音声対応を実現するという。

 コールセンターでは従来、消費者からの電話による問い合わせを受けた場合、音声による自動応答を行うIVR機能を活用し、消費者に音声ガイダンスに従って電話機をプッシュ操作してもらう方法で一次対応を行ってきた。しかし消費者からは「待ち時間が長い」といった声が、企業からは「よくある問い合わせが減らない」といった声が聞かれているという。

 そこでBellCloud AI for IVRでは、IBM Watson日本語版の自然言語分類機能を活用した、音声による双方向の会話により、必要な案内やオペレーターへの接続を可能にしている。具体的には、Watsonの自然言語分類エンジンが会話の中で意図を正確に把握し、それぞれの対応に最適なオペレーターへ、呼の振り分けを行えるとのこと。

 これにより、従来のIVR対応で見られた煩わしさやわかりづらさを軽減し、スムーズな対応が実現する。また、Watsonの精度を向上する独自の仕組みを実装し、全体の性能を高めている点も特徴とした。

 また従来のIVR対応では、プッシュ操作による転送先の確定後に待ち時間が発生していたが、BellCloud AI for IVRでは、AIによるヒアリングを事前に実施する仕組みにより、オペレーター対応時にはすでに必要な情報がそろっているため、スムーズな対応を行える点もメリットという。

 ベルシステム24では、このシステムを導入すると、音声ガイダンスによるIVRよりも満足度の高い顧客対応を実現するのみならず、平均応対時間の短縮、生産性の向上によるコスト削減も行えるとアピール。通販や物流、テクニカルサポートなど、さまざまな業種・業界の顧客対応窓口で利用できるとしている。

 なおCTCは、Watsonを活用したシステム開発を担当した。Watson APIのうち、Natural Language Classifierが利用されているとのことだ。