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富士通、血液検査などの臨床検査業務を効率化する「HOPE LifeMark-LAINS」を販売開始

 富士通株式会社は5日、臨床検査業務を効率化する「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-LAINS(以下、HOPE LifeMark-LAINS)を開発し、販売を開始した。

 診療のために医師の下で行われる血液検査などの臨床検査は、病気の診断、治療方針の決定、投薬効果の測定などに重要な役割を果たすため、正確な検査データを迅速に得る必要があり、医療事故を防止するため、療従事者(医師・看護師)、患者、モノ(採血、注射、輸血など)の三点を認証する三点認証の強化を求められている。

 従来の富士通の看護業務ソリューションでは、検査項目を確認することはできたが、検査に必要な採血の量(本数)を確認することができなかったため、再度採血を行ったり、不足している採血管を病棟内で探すなどの手間がかかっていた。

 新たに提供を開始するHOPE LifeMark-LAINSでは、看護業務を支援する携帯情報端末(PDA)と連携し、看護師の名札、患者のリストバンド、採血管に貼付した3つのバーコードを読み取ることで、ベッドサイドでの採血漏れや取り違いを防止するとともに、採血した時間や採血管の追跡などの情報を管理する。

 さらに、医療指示を行う電子カルテシステム「HOPE」シリーズと、臨床検査ソフトウェア「HOPE LifeMark-LAINS」、看護業務を支援する「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX PRETS」を連携させ、三点認証の強化を支援する。

 また、電子カルテシステムとの連携により、診察予約時間や外来患者の対応状況(来院済み、診察中、再診察待ち、診察終了、会計済み)などを確認でき、診察時間に合わせて検査時間(順番)を変更するなど、効率的な臨床検査業務を実現する。

 さらに、異なる検査データを正規データに自動計算する機能を搭載。臨床検査で分析装置や試薬を変更した際に生じる検査データのずれを、変更前の検査基準値に合わせて自動で調整する機能を搭載することで、臨床検査データの早期提供を可能にする。

 HOPE LifeMark-LAINSの価格は90万円(税別)から。富士通では、2019年度末までに2.6億円の売上を目標とする。