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セールスフォース・ドットコム、デジタル広告向けデータ管理プラットフォーム「Salesforce DMP」を国内で提供開始

 株式会社セールスフォース・ドットコムは13日、マーケティングプラットフォーム「Salesforce Marketing Cloud」の機能を拡張するために、データ管理プラットフォーム(DMP)「Salesforce DMP」の国内提供を開始すると発表した。

 Salesforceでは、2016年に買収したKruxのブランド名を「Salesforce DMP」に変更。高度なクロスチャネル型の広告配信管理と、Salesforceのデータを活用するデジタル広告を新たに加えた。これにより、最適なメッセージを最適なタイミングであらゆるチャネルから配信するためのオーディエンスのセグメンテーションを有効化できるとしている。

 Salesforce DMPでは、顧客が実際に反応し、コンバージョンへとつながる広告をテストして測定することで、企業の最適な広告頻度を算出する。適切な数の広告を配信することができるようになり、煩わしいキャンペーンの実施やダメージ効果を避けて、広告費やROIを最適化することが可能になる。たとえば、自動車メーカーが有望な買い手にターゲットを絞って広告を配信する場合、最適な頻度に達した時点で配信を自動的に停止することができる。

 また、Sales Cloud、Service Cloud、Commerce Cloudなど、Salesforce内のあらゆるデータを活用して、さまざまなモバイルデバイスやウェブを対象としたデジタル広告を強化することが可能。たとえば、インターネットプロバイダーが、カスタマーサービスに問い合わせをしている顧客に対して広告配信を停止するといったことが可能になる。また、小売企業がすでに把握しているロイヤリティの高い顧客層のプロファイルを活用して、ビデオ広告の閲覧やバナーのクリックはしたものの買い物には至らなかった顧客といった、まだ直接関係を築くことができていない見込み客を、的確にターゲティングできるとしている。

 Salesforceでは、Marketing Cloudに新たにSalesforce DMPが加わることで、対象とする顧客のセグメンテーション機能やターゲティング機能が拡張し、さらに精度の高い大規模なデジタルマーケティングを支援すると説明。さらに、Marketing Cloud に組み込まれたEinsteinのAI(人工知能)技術を活用すれば、数十億のプロファイルと数兆のカスタマーエンゲージメントイベントから、新しい有望なセグメントを特定できるとしている。