ニュース

Red Hat、最新OpenStackディストリビューション「Red Hat OpenStack Platform 11」を発表

 米Red Hatは8日、OpenStackベースのクラウド環境構築ソリューション「Red Hat OpenStack Platform 11」を発表した。

 Red Hat OpenStack Platform 11は、OpenStackの最新リリース「Ocata」をベースとして、Red Hat Enterprise Linux上にクラウドプラットフォームを構築するソリューション。OpenStackインフラストラクチャコンポーネントだけでなく、OpenStackクラウド上で稼働するワークロードも監視できるハイブリッド管理、および監視プラットフォーム「Red Hat CloudForms」も含まれており、日常的な管理運用を容易に行うことができる。

 新バージョンでは、Red Hat Ceph Storageとの密接なインテグレーションを維持するとともに、Red Hat Ceph StorageをOpenStackコンピュートノードと同じノードに同居させることを可能にした。また、正式機能となったストレージのミラーリングにより、サイト間のデータレプリケーションを簡素化し、障害からの復旧能力も向上させる。

 前バージョンで採用された「Composable Role」では、個々のサービスとプロセスのためにカスタマイズされたプロファイルを作成することが可能となり、企業は特定のニーズに合わせてOpenStackの導入をカスタマイズしやすくなったが、プラットフォームの新バージョンへのアップグレードが新たな課題となっていた。この課題を解決するため、Red Hat OpenStack Platform 11ではComposable Roleのアップグレードをサポートすることで、ライフサイクル管理の重要な側面を維持しながら、Red Hat OpenStack Platformの導入とアップグレード機能の適応性と整合性の向上を実現した。

 さらに、OpenStackサービスを個別に構成して配備できるようになり、オペレーターはデータベース、プロキシ、メッセージングサービスなどのコンポーネントを、独自の要件に基づいて特定のノードに配置できるようになった。これにより、たとえばカスタマイズされたロールを稼働中のクラウドに追加するといった、より柔軟な対応が可能となる。

 このほか、ネットワークおよびNetwork Function Virtualization(NFV)に対するサポートとして、標準的なネットワークのユースケースと、情報通信技術サービスプロバイダーに必要な大規模ワークロードに対応するように設計された新機能を提供。Red Hat CloudFormsとの統合機能についても改善を行った。