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NICT、「ナショナルサイバートレーニングセンター」と若手セキュリティエンジニア育成プログラム「SecHack365」を創設
2017年4月7日 16:51
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、実践的なサイバートレーニングを企画・推進する組織である「ナショナルサイバートレーニングセンター」を4月1日付けで設置したと発表した。これを受け、4月3日から同センターにおいて、若手セキュリティエンジニアの育成を目的とした新規プログラム「SecHack365」の受講生の募集を開始した。
NICTでは、政府のサイバーセキュリティ戦略および情報通信研究機構法の改正に基づき、国の行政機関、地方公共団体、重要インフラなどを対象として、NICTが有するサイバーセキュリティの技術的知見などを最大限に活かした実践的なサイバー防御演習(CYDER)を開発・実施している。
一方で、多様化・悪質化するサイバー攻撃に対抗し、社会の安全を守っていくため、その担い手となるサイバーセキュリティ人材の育成を一層加速していく必要に迫られていると説明。こうした背景を踏まえ、NICTでは平成29年度総務省予算の成立を受け、実践的なサイバートレーニングを企画・推進する組織としてナショナルサイバートレーニングセンターを設置した。
センターでは、CYDERの開催規模の大幅な拡充(47都道府県で100回3000人実施予定)を行うとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの適切な運営に向け、大会開催時を想定した模擬環境下で行う実践的なサイバー演習「サイバー・コロッセオ」の実施を予定する。
さらに、若手セキュリティエンジニアの育成を目的として、新規プログラムとなるSecHack365を創設。SecHack365では、高等専門学校や大学などと連携しつつ、25歳以下の学生や若手社会人から公募を通じて40人程度を選抜し、1年をかけてセキュリティ技術の研究開発を指導することで、ハイレベルな人材を養成する。
国内各地での座学講座・ハッカソン開催、遠隔開発教育、コンテスト演習、先端的な科学技術企業の見学などの社会体験、第一線で活躍する国内外の研究者・技術者との交流といった体験を通じて、受講生のそれぞれの志望に沿った形での能力開発を行う。
遠隔開発教育は、受講生にNICTの研究用の遠隔開発環境へのアクセス権を付与し、1年を通じてどこからでも開発に取り組めるようにするもの。受講生は、NICTが有する最先端の研究開発ノウハウや、大規模なサイバー攻撃観測網により収集した現実の攻撃データなどを活用して、社会的に未解決の課題にチャレンジする研究開発に取り組む。
SecHack365では4月3日から受講生を募集しており、応募後に送付される課題ファイルに回答する必要がある。課題回答用紙申込期限は4月25日、課題回答作成提出期限は4月28日。応募資格は日本国内に居住する25歳以下。人数は40人程度。費用は約50万円(学生は無料)。