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IBMとSalesforce.com、AIを活用した共同ソリューションを提供

 米IBMと米Salesforce.comは6日、AIを活用した共同ソリューションの提供と、企業の意思決定を支援するためのグローバル戦略パートナーシップを発表した。

 このパートナーシップにより、IBMのビジネス向けAIプラットフォーム「IBM Watson」と、SalesforceのAIプラットフォーム「Salesforce Einstein」がシームレスに連携。セールス、サービス、マーケティング、コマースなどを横断する、新しいレベルのインテリジェントな顧客とのエンゲージメントを実現するとしている。

 両社ではこの連携により、企業内外の非構造化データからの予測的なインサイトと、Salesforce Einsteinがもたらす顧客データからの予測的なインサイトが組み合わせられ、セールス、サービス、マーケティング、コマースなどを横断した、よりスマートで迅速な意思決定が実現すると説明。具体的な活用としては、Watsonの地域的なショッピングパターン、天候データ、小売業界データと、Salesforce Einsteinの顧客固有のショッピングデータおよび嗜好を組み合わせ、パーソナライズ/ローカライズされたキャンペーンメールを買い物客に自動送信するといった例を挙げている。

 さらに、「IBM Weather Insights for Salesforce」として、IBMの子会社であるThe Weather Companyが、顧客とのやり取りや業績などに関係する気象情報を提供するためのアプリを、Salesforce AppExchangeで提供する新しいLightningコンポーネントとして提供する。たとえば、保険会社はIBM Weatherから得た地域の天気予報データをSalesforceに取り込み、悪天候の影響を受けるリスクにさらされている顧客に、安全情報と契約情報を自動的に送信できる。

 このほか、Salesforce向けに特化した統合製品「IBM Application Integration Suite for Salesforce」や、IBM子会社のBluewolfによる、IBM WatsonとSalesforce Einsteinを組み合わせた機能の導入支援業務などを提供する。

 また、今回のパートナーシップの一環として、IBMではSalesforce Service Cloudを全社に導入・展開。グローバルな製品サポートサービスを変革し、すべてのIBMの顧客に対して、単一で一元化された対応ができるようになるとしている。