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日本IBM、ブロックチェーンクラウドサービスを提供開始
分散台帳、スマートコントラクト、合意形成および暗号技術を提供
2017年2月27日 12:44
日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は27日、ブロックチェーン技術の活用と高度なセキュリティが必要な業務に対応できるブロックチェーンクラウドサービス「IBM Blockchain on Bluemix High Security Business Network(以下、HSBN)」の提供を開始した。利用料金は月額160万円(税別、HSBNおよびIBM Bluemixの基本利用料とサポート料込み)から。
HSBNでは、取引履歴を保存し共有する「分散台帳」、取引ルールを規定する「スマートコントラクト」、取引をシステム上で確定する「合意形成」、取引の安全性を確保および認証する「暗号技術」を提供。これにより、特定の業界や団体単位でブロックチェーンネットワークを形成し、スマートコントラクトと分散台帳を共有できるモデルの構築が可能となる。
サービスは、FIPS 140-2レベル4のハードウェア暗号化技術に準拠する暗号鍵によるデータ管理や、「IBM Secure Service Container」と呼ぶセキュリティを有するメインフレームテクノロジーをベースとした、Linux専用エンタープライズサーバー「IBM LinuxONE」など、業界最高水準の技術で構成される。
ブロックチェーンネットワークの参加者は、これらの技術を採用することで、マルウェアからの攻撃やなりすましなどの内部犯行によるデータ漏えい、改ざん、不正操作を防御できる。また、国内データセンターからHSBNを提供することで、国内での保有が求められている機密データの活用や保管が可能で、データの保管場所やプライバシーに関して高まる業界の課題に対応するとしている。
IBMは、Linux Foundationが提唱するハイパーレジャー(Hyperledger)プロジェクトのプレミアメンバーとして参加している。IBMでは、同プロジェクトが開発を進めるブロックチェーン基盤のハイパーレジャーファブリックを採用し、オンプレミス環境向けのアプリケーションに加え、IBM BluemixおよびHSBNのクラウドサービスとして提供する。
日本IBMでは、顧客のブロックチェーンの実証実験や実用を視野に入れたアプリケーションの短期開発を支援するため、HSBNの提供と合わせて「IBM Bluemix Garage」を提案する。IBM自らの製品開発で確立した「IBM Design Thinking」と呼ぶデザイン手法とグローバルの知見を用いて、新たな顧客体験を創出するためのワークショップの開催、プロトタイプ開発やユーザーテストによるアイデアの検証、IBM Bluemixを活用する高品質なアプリケーションの短期開発を支援する。