NEC、認証プリント対応などセキュリティを強化したA3モノクロプリンター「MultiWriter 8300」

MultiWriter 8300

　日本電気株式会社（以下、NEC）は14日、ICカードと連動した認証プリントに対応するA3モノクロプリンター「MultiWriter 8300」を発売した。価格は9万8000円（税別）。出荷開始日は4月10日。

　新製品ではセキュリティを強化。別売のICカードリーダー「IC Card Gate 3」、機能拡張キット（HDD）を装着することで、ICカード認証による印刷をはじめとしたセキュアな環境を構築できる。

　プリンター内のHDDにクライアントPCからの印刷指示データを一時的に蓄積し、ICカード認証を経て出力を行うことで、印刷用紙の取り間違いや、取り忘れによる紛失などの情報漏洩リスクを低減する。

　また、HDDに一時的に蓄積されたデータを印刷後に上書き消去する従来機能に加え、新たにHDDの暗号化機能も搭載。プリンター本体や内蔵HDDの盗難、紛失時のリスクも低減する。

　従来機と同様に、120万ページの耐久性や、上位システムとの親和性を考慮したNPDL Level2対応を継承しつつ、印刷性能の強化やウォームアップ時間の短縮、最大給紙容量の増加など基本性能を向上。「グリーン購入法」「国際エネルギースタープログラム」「エコマーク」といった環境規格への対応や、従来機のカタカナに加え「かな／漢字」に対応した操作パネルの搭載などの利便性向上も行った。

　また、NECの印刷管理ソフトウェア「WebSAM PrintCenter V」（別売）との組み合わせにより、「印刷のログ管理」や「透かし印刷」などの利用も可能。さらに、NECでは今後、クラウド型仮想デスクトップサービス「NEC Cloud DaaS」において、プリントサーバーとの連携を強化する予定で、新製品を含めたMultiWriterとの連携により、顧客データの管理や業務PCの運用に加え、印刷環境まで含めてセキュリティの向上と効率的な運用管理が可能な環境を提供していく。

　NECでは、今後3年間で4万5000台の販売を目標とする。