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NEC、企業向けSDN事業を強化、ネットワーク全体の運用管理を支援するサービスメニューなどを順次提供

 日本電気株式会社(NEC)は9日、企業向けのSDN事業を強化し、導入・運用負担を軽減する製品・サービスの提供や中堅・中小企業向け市場への注力や、インフラシステム構築事業者との連携強化によるSDN活用領域の拡大などを行うと発表した。

 SDN市場拡大に向けた施策としては、ネットワーク全体の運用管理を支援するサービスメニューを強化。SDNの導入を容易にするため、初期導入コストの低減やネットワーク運用管理の負荷軽減を実現するサービスメニューの強化を順次行う。

 回線・機器の提供からネットワークの監視・保守までをサービスとして一括提供する「マネージドWANサービス」に、新たに「SDN運用支援(WAN)」や、企業ネットワークの柔軟性・利便性・即効性を向上させた「新マネージドWANサービス」を追加。トラフィック可視化やネットワーク分析の新たなアドオンとともに、3月から順次リリースする。

 また、SDN製品ラインアップについても強化。中堅・中小企業のユーザが導入しやすいよう、SDNコントローラとSDN対応スイッチのラインアップ強化を2月28日から実施する。SDNコントローラの新製品「UNIVERGE SDN Controller Lite(型番:UL4325-N0U)」はソフトウェアによる提供で、価格は5万円(税別)から。導入時の最小構成価格を従来比約10分の1に抑え、新規導入に加えて既存のSDNスイッチ(UNIVERGE QXシリーズ)で構成されているネットワークにも追加導入が可能なため、既存資産を活かしてSDNを構築できる。

 販売パートナーとの連携も強化し、中堅・中小企業にも安心・安全なSDN環境を提供するため、販売パートナーを支援する「SDNサポートセンター」を新設。センターを通じて、SDNに関する技術情報の提供や客先提案の支援、システム構築の支援などを実施し、販売パートナー企業におけるSDNの設計・構築・運用をサポートする。

 さらに、インフラシステム設計・構築事業者との連携も強化。工場や店舗などの現場におけるインフラシステムの設計や構築に強みを持つ企業と、SDNに強みを持つNECが業種を越えて連携し、仮説検証を通じた共創活動を推進することで、SDNを付加価値とした新たな現場ソリューションを創出・提供する。

 NECではこれらの取り組みを通じて、2017年度企業向けSDNで売上300億円を目指す。