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NEC、北日本放送の社内ネットワークをSDNで構築、ネットワークの運用工数を半減

 日本電気株式会社(NEC)は7日、北日本放送株式会社の社内ネットワークをSDNで構築したと発表した。NECのSDNソリューションの採用により、運用工数を半減する効率化を実現したとしている。

 富山県を中心にテレビ/ラジオ放送事業を展開する北日本放送では、専門的な知識が必要なネットワークの追加・変更作業を担当者が1人で行っているため、運用管理の負担が増大しており、コアネットワークの更新にあたっては、既存のネットワーク機器を活用し、導入コストの最適化を図ることも課題となっていたという。

 これらの課題を解決するため、北日本放送ではNECのSDNソリューションの採用を決定。NECのSDNソリューションは、GUIにより、論理的に独立した仮想ネットワーク(VTN)を設定でき、物理的・論理的なネットワーク構成の可視化が可能。運用ツールとして「WebSAM NetvisorPro V」を導入し、ネットワークセグメントごとの通信量などをグラフ化して利用状況を把握、ネットワーク運用に活用することなどにより、ネットワーク運用を効率化し、工数の半減を実現した。

 コアネットワークにSDNを導入し、既存のネットワーク機器を入れ替えずに共存させ、コストを抑えたスモールスタートを実現。将来、通信量が増大した場合には、機器を追加するだけでネットワークを拡張でき、性能要求に合わせたスケールアウトを容易に行える。新ネットワークでは伝送性能を向上しており、番組制作用の取材音声や動画データの送受信の増加に伴う通信の遅延リスクを低減している。

 また、電話サービスをIP化、電話用のVTNを設定し、従来は別配線だった電話ネットワークを物理的に新たなネットワークに統合。電話専用ネットワークを廃止したことで、コストメリットを高めた。