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ATOKなどで培ったノウハウを生かす、ジャストシステムが医療向けDWHを9月発売

 株式会社ジャストシステムは、医療機関向けデータウェアハウス(DWH)製品「JUST DWH」を、9月7日より販売開始すると発表した。価格はオープン。

 JUST DWHは、電子カルテや複数の部門システムに散在するデータを統合・活用するための医療向けDWH。日本語入力システム「ATOK」と「医学辞書 for ATOK」で培った日本語処理技術を応用して開発された。

 具体的には、「全文検索」「データ抽出」「データ分析」といった機能を備えており、電子カルテをはじめとするさまざまなシステムのデータを横断して、必要な情報の確認や分析が可能。指標や課題の共有まで行える院内データの二次利用基盤を構築できるという。

 また、JUST DWHは、SDMコンソーシアムが規定した医療向けDWHの統一フォーマット「SDM(Semantic Data Model)」に準拠しており、ベンダーに依存しないフォーマットでデータを格納可能。さらに、ジャストシステムが培ってきた日本語処理技術と、医学辞書 for ATOKに収録の医療用語データ、BIツール「Actionista!」で培ったノウハウをあわせることで、医療用語の表記ゆれや類義語、同義語に対応した検索/データ抽出を行える。

 例えば、「心拡大」と「心室肥大」「Cardiac Enlargement」、「ヘモグロビンA1c」と「HbA1c」といったゆれを吸収しつつ、検索やデータ抽出を一度に実施できるとのこと。

 ユーザーの全操作はWebブラウザで完結するように設計されているため、ユーザーの端末にソフトウェアを個別インストールする必要がなく、メンテナンスの手間を軽減可能な点もメリット。分析の専門知識がなくても利用可能なBIツールActionista!を医療機関向けにカスタマイズし、容易な利用をサポートする。

 加えて、格納されるデータベースのテーブル情報も開示されており、運用時に新しくテンプレートが必要となった場合でも、ベンダーに依頼せず、医療従事者だけで柔軟なデータ活用を行えるとした。