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京葉銀行、トレンドマイクロのロックダウン型ウイルス対策ソフトを勘定系端末に導入
2016年12月2日 15:39
株式会社日立システムズとトレンドマイクロ株式会社は2日、株式会社京葉銀行が、トレンドマイクロのロックダウン型ウイルス対策ソフトウェア「Trend Micro Safe Lock(TMSL)」を採用したと発表した。同社では、千葉県内118カ所の店舗および拠点にある、約400台の勘定系端末に導入している。なお、TMSLの導入およびシステム構築は日立システムズが担当した。
京葉銀行では従来、勘定系業務の担当者が情報系のシステムを使う際は、勘定系とは別の端末を使用していたため、それぞれの作業のたびに業務の中断が生じていたという。しかしシステムの刷新に伴い、業務の効率性向上を念頭に、勘定系端末から仮想デスクトップ(VDI)方式で情報系端末を利用できるようにしたことで、業務効率向上を実現している。
もともと、京葉銀行の情報系システムは、勘定系と同様、インターネットから切り離されたクローズドな環境であり、情報系端末を仮想デスクトップ方式で利用するため、不正プログラムに感染する可能性も高くはない。
しかし、それでも勘定系に比べてウイルス感染のリスクは高くなっていることから、同行では、献上系端末を接続するにあたって、不正プログラム対策を十分に講じることにした。
勘定系業務は日々の処理量が大量なうえに、1円のミス、1分1秒の作業の遅延も許されず、正確性と緻密性が求められるので、セキュリティ製品についてはウイルススキャンやパターンファイル更新など、勘定系端末のパフォーマンス低下につながるような処理が発生しないことを要件にして選定を進めている。
トレンドマイクロのTMSLは、あらかじめ許可された特定アプリケーションだけを動作可能にするロックダウン方式の製品で、パターンファイルが不要なため、パターンファイルの読み込みやウイルス検索によるシステムパフォーマンスの低下を避けられる特徴を持つ。また、パターンファイル更新がないので、パターンファイル更新時の動作検証も必要なく、こうした点が大きく評価されたという。
加えて、勘定系システムのアプリケーション数・種類は限定的で、更新頻度も年数回レベルとそれほど高くないことから、許可リストの作成・変更管理にもあまり手間がかからないと判断。同行ではTMSLを採用し、端末刷新によって新たに導入される、約400台の勘定系端末で利用している。
なお京葉銀行では、TMSLが上げたアラートを同行の統合監視システムに集約・監視することにより、万一、勘定系端末において不正プログラムが実行された際の検知と、それに対する迅速な対応を実現している。