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富士通、AI機能のAPIと世界最速クラスのディープラーニング基盤を提供

 富士通株式会社は29日、世界最速クラスのディープラーニング基盤と、業種・業務に対応したAIサービスを提供すると発表した。

 「FUJITSU AI Solution Zinraiプラットフォームサービス」では、ニーズの高いAI機能をAPIとして提供。富士通に対して寄せられた、AI活用に関連した300件を超える問い合わせや、顧客との実証実験から抽出された、特にニーズが高く、実用性の高いAI機能をAPIとして提供する。

 AIの要素技術ごとに、「知覚・認識」「知識化」「判断・支援」の3分野に分類された基本APIを21種、顧客業務でのAI活用をより容易にする機能やナレッジで構成した目的別APIを9種、合計30種の提供を予定。第1弾として、「画像認識」や「音声テキスト化」「知識情報検索」などの基本API 7種と、「需要予測」などの目的別API 2種を2017年4月から先行提供し、2017年度中に30種まで拡充する。

 また、プラットフォームサービスの一環として、ディープラーニング基盤サービス「FUJITSU AI Solution Zinraiディープラーニング」を提供する。富士通研究所が開発したスーパーコンピュータの並列処理技術と、高速なディープラーニング処理を実現するソフトウェア技術、NVIDIAの最新GPU「NVIDIA Tesla P100」を実装することで、世界最速クラスの学習処理能力を実現。顧客は同サービスをベースとして、最適なAPIと組み合わせて利用することにより、高速・高品質なAI活用システムを実現できるとしている。

 また、顧客のAI活用における企画から導入、運用までを支援するサービスとして、専任コンサルタントが顧客の経営課題やニーズから最適なAI活用を導き出す「FUJITSU AI Solution Zinrai活用コンサルティングサービス」を提供。システムの設計や構築、運用を支援する「FUJITSU AI Solution Zinrai導入サービス」「FUJITSU AI Solution Zinrai運用サービス」も提供する。

 サービスの価格はいずれも個別見積もり。富士通では2020年度末までに、AI関連ビジネスで累計売上3200億円を目標とする。