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IIJとA10、プロキシサーバーの負荷分散自動化ソリューションを共同開発、Office 365向けサービスを提供開始

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)とA10ネットワークス株式会社(以下、A10)は21日、プロキシサーバーのルーティングを自動化するソリューションを共同開発し、第一弾としてOffice 365向け「IIJクラウドプロキシ設定自動化ソリューション for Office 365」の提供を開始した。

 ソリューションは、クラウドサービス導入によるトラフィックの増加に伴うプロキシサーバーの負荷増大や、クラウドサービスへのアクセスに専用線や閉域網接続を利用している場合にルーティング設定作業が煩雑になるといった課題に対応する。

 A10のアプリケーションサービスゲートウェイ機器「A10 Thunderシリーズ」のクラウドプロキシ機能を活用し、Office 365への通信経路を自動制御することで、プロキシサーバーの負荷分散と運用の負荷軽減を実現する。IIJの閉域網接続サービス「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft」と組み合わせることで、Office 365への通信を自動的に閉域網接続に振り分けることが可能となり、より安全性の高い安定した通信環境でOffice 365を利用できる。

 通常、Microsoftが公開しているOffice 365のアドレス情報が更新されるたびに、手動での設定変更作業が必要になるが、APIを活用した独自機能により、煩雑な更新作業を自動化し、運用負荷を軽減。

 Office 365への通信は既存のプロキシサーバーを迂回し、別のプロキシサーバーに振り分けるなど、通信の経路制御を自動で行ない、Office 365によるネットワークの負荷を抑えることで、パフォーマンスの低下を防ぐとともに、プロキシサーバーの増強など設備投資コストの削減を実現する。通信経路は自動で制御されるため、端末側の設定や通信経路の変更作業も不要になる。

 IIJとA10では、今後はソリューションの適用範囲をOffice 365以外のSaaSアプリケーションにも拡大していくとしている。