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GitHub、法人向け「GitHub Enterprise 2.8」をリリース

 米GitHubは9日、法人向けに提供しているソフトウェア開発向けウェブサービス「GitHub Enterprise」について、最新バージョンとなる「GitHub Enterprise 2.8」をリリースした。

 GitHub Enterprise バージョン2.8では、コードレビューとディスカッションの効率化を可能にする「Reviews」機能や、プロジェクト管理を直感的にする「Projects」機能を追加し、データの可視化を容易にする「Jupyter Notebook」に対応した。

 「Reviews」では、洗礼されたコードレビューによるプルリクエストや効率的なコメントが可能となり、これまで煩雑だった通知を削減し、ディスカッションを活性化する。開発者は、特定のコードの行ごとにコメントを残すことができるだけでなく、プルリクエストやバッチコメントに対して正式に「承認」または「変更依頼」をしたり、コード1行に対して複数のコメントをできるようになった。

 「Projects」機能では、プロジェクトの様々な作業をGitHubのリポジトリから直感的に管理できる。プルリクエストやイシュー、ノートなどの作業項目を「カード」状にし、作業の進捗状況に合わせ、カードを整理することでプロジェクトを管理できる。

 「作業中」「終了」「完成不可能」といった既存のカラムのほか、チーム独自の作業フレームワークに合わせたオリジナルのカラムも作成可能。各作業の進度に合わせて、カードをそれぞれのカラムにドラッグ&ドロップしたり、優先順位を付けるなどして、プロジェクトを可視化できる。また、ノート機能により、イシューのリストで別に管理することなく、自分やチームメンバーが思いついた様々なアイデアを書き留めておける。

 また、データ分析ツールの「Jupyter Notebook」に対応。コードや方程式、テキスト、グラフなどを組み合わせたデータを、GitHubのレジトリ上で表現しやすくなった。

 プロフィール機能についても新しくなり、GitHubタイムラインでのコントリビューショングラフの改良により、ユーザーの重要な功績や貢献を見やすくした。貢献したレポジトリがプロフィールタイムラインに記され、開発者としての功績をアピールしやすくなった。

 管理者向け機能も強化し、各組織レベルに応じて2段階認証を必須に設定することができるようになったほか、ポーリング、ログインの失敗、サーバー遅延などLDAP認証の問題を簡単に把握できるようにした。また、GitHub Enterprise導入にあたってのあらゆるサポートに関するリンクURLを発行できるようになった。