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SBI証券と日本IBM、ブロックチェーン技術を活用した債券取引プラットフォームの実証実験を開始

 株式会社SBI証券と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は14日、FinTech技術活用の一環として、ブロックチェーン技術を活用した新たな分散プラットフォームによる債券取引システム構築を目指し、その実現性や効果を検証するための実証実験を開始したと発表した。

 実証実験において、SBI証券は日本IBMの金融ビジネスコンサルティングサービスおよび先進的アプリケーションの開発支援サービスであるIBM Bluemix Garageを通じて、ブロックチェーン技術を業務観点とシステム観点で評価する。これにより、債券業務に対するブロックチェーン技術の活用可能性の検証と業務利用における課題を抽出し、実ビジネスへの適用に向けた整理を進める。

 具体的には、債券の登録から償還までの一連の商品サイクルの検証を通じ、データベースの共有による業務の効率化・自動化、共有インフラを通じた関係者間のインフラコスト削減の可能性、既存業務プロセスの代替可能性、ブロックチェーン技術の証券業務・システム面からの評価を検証する。

 また、Linux Foundationが提唱するハイパーレジャー(Hyperledger)プロジェクトが開発するブロックチェーン基盤でハイパーレジャーファブリックを使用し、プロトタイプを開発する。このハイパーレジャーファブリックは、IBMクラウドの「IBM Bluemix」上のサービスとして提供されるものを利用する。

 今回の実証実験により、証券業務ブロックチェーンの早期商用化を目指していく予定。また、日本IBMは、IBM東京基礎研究所を含むグローバルのIBMリサーチとの連携や、金融機関を含むグローバルでの多数のお客様との検討実績など、グローバルのネットワークを活かしたサービスを提供していく。