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エーティーワークス、秘匿性の高いデータを異なるクラウドストレージに分割保存する「Store-Box Air」

IDCフロンティア、さくらインターネット、ニフティの3社のストレージにデータを分散

 株式会社エーティーワークスは、秘密分散技術によりデータを複数に分割し、国内クラウド事業者3社のクラウドストレージに分散してデータを保存する専用のアプライアンス機器「Store-Box Air」を9月28日から提供を開始する。

 Store-Box Airは、企業内に設置するだけで、機密情報や企業が保有している重要なデータの安全な形態での保管を実現するアプライアンスサーバー。株式会社イノベーション・ファームが開発した分散PortKey技術によりデータを3分割し、株式会社IDCフロンティア、さくらインターネット株式会社、ニフティ株式会社の3社が提供するクラウドストレージに保存する。データの保存先も含めてサービスとして提供する形態で、価格は月額2万8000円から。

 3分割されたデータは、オリジナルデータを非常に細かい部分で分解しており、分割された各々のピースはオリジナルデータの情報を復元するための十分な情報を持たず、また、それぞれが全く異なった情報の持ち方をしているため、単体では原本のデータを特定できないという特性を持っている。

 また、3分割する際にそれぞれのデータに冗長性を持たせているため、仮に1つの断片が無くなったとしても、残りの2つの断片を合わせる事により、オリジナルデータを完全に復元できる。

「秘密分散技術」を用いたクラウド分散保存のイメージ

 エーティーワークスでは、データの保存期間は長期化の傾向にある一方、こうしたデータを狙うサイバー攻撃の被害も拡大しており、天災などによるデータの消失に備えるためにも、管理・運用コストを削減し、データ漏えいや消失などのリスクを最小化することが急務だと説明。今後は、中小企業などが直面しているマイナンバーなどが含まれた機密情報の取り扱いや保管に関するソリューションを皮切りに、建設現場や設計事務所などで用いられる建設図面などの機密情報や、医療施設の診療および医療画像データの保管なども含め、ソリューション展開していくとしている。