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NTTデータ、東京都三鷹市に「三鷹第二データセンター」を建設

三鷹第二データセンターの完成イメージ

 株式会社NTTデータは25日、東京都三鷹市に「三鷹第二データセンター(仮称)」の建設を開始すると発表した。三鷹第二データセンターは、延べ床面積約3万8000平方メートル、最大約5600ラックの収容が可能。免震構造や非常用発電機による72時間連続運転などBCPへの対応力を強化するとともに、電力高負荷対応や高いセキュリティーレベルの採用、自然エネルギーの利用など、最新鋭の設備を有するデータセンターになるとしている。竣工は2018年2月の予定。

 NTTデータでは、クラウドコンピューティング市場の活況や企業における基幹システムのアウトソーシングニーズを受け、データセンター市場は堅調に拡大していると説明。さらに、昨今のデータセンターは、免震をはじめとした大規模自然災害に耐えうる建物としての設備に加え、電力高負荷対応や高いセキュリティーレベルなどが求められているとして、信頼性の高いトータルなITサービス提供を持続的に実施するため、三鷹第二データセンターの建設に着手したとしている。

 三鷹第二データセンターは、地上4階建て、床面積約3万8000平方メートル、最大でサーバーラックを5600ラック収容、最大受電容量4万kVAの、国内最大級の規模を誇るデータセンター専用建物。サーバー室と冷却室を2層構造とした冷却システムを採用し、冷却効率を向上させるとともに、床耐荷重1.5t毎平方メートルにすることで、サーバーの高集積(1ラック当り最大20kVA)を実現する。

 大地震(震度6強~7)に耐えうる免震構造、非常用発電機による72時間連続運転により、ディザスターリカバリー(災害時の復旧)やBCP(事業継続計画)への対応力を強化。外部環境からの影響を受けにくい通信回線専用の地下トンネル(とう道)を利用し、地震をはじめとする災害から通信ケーブルを保護する。日本データセンター協会(JDCC)が策定した、データセンターの品質を評価するデータセンターファシリティスタンダードではJ-Tier3以上となっており、J-Tier4に拡張可能となっている。

 自然エネルギー(春・秋・冬季の外気)を活用した外気冷却方式を採用し、サーバー類を冷却するための空調設備の稼働時間を短縮するとともに、壁吹き出し空調方式を採用することで、全国でもトップクラスの電力使用効率(PUE)1.3以下(年間平均)を実現。サーバー室以外の共用廊下などにおいても、自然換気やサーバー排熱利用、昼光利用により、ゼロエネルギー化を目指す。

 また、今後発生が見込まれる、サーバーなどIT機器類および空調や電力設備などファシリティー系の技術革新への対応に向け、高い受電容量を準備するとともに、将来の設備更改・拡張を見込んだ設計を採用。これにより、大規模な改修を必要とせずに、常に最新のデータセンターファシリティーを提供可能となり、運用中のサーバーに大きな影響なく設備更改・拡張を実現できるため、顧客は長期にわかって三鷹第二データセンターを利用できるとしている。