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NEC、OpenShiftやOpenStackの活用による「PaaS基盤サービス」を11月提供開始

「NEC Cloud Iaas」はサービス品目を追加

 日本電気株式会社(NEC)は28日、OpenShiftやOpenStackなどのオープンソースソフトウェア(OSS)を活用して、PaaS基盤サービスの提供を11月に開始すると発表した。また、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」については新サービスとなる「スタンダードプラス」を追加し、提供を開始した。

 PaaS基盤サービスは、DockerやKubernetesなどのOSSを活用したコンテナ型アプリケーション開発・実行環境であるOpenShiftを中心に、アプリケーションの構築から配備までを自動的に行う継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)環境、周辺システムも含めたソフトウェアを基本セットとして、NEC Cloud IaaSの仮想サーバー(HA)または物理サーバー上で提供する。

 CI/CD環境では、アプリケーションの構築管理(ビルド管理)、ソースコード管理、および課題管理のためのソフトウェアと、コンテナの制御・実行管理ソフトウェアを連携させることにより、アプリケーション開発の一連のプロセス(ビルド・テスト・配備)の自動化が実現できる。

 また、周辺システムでは、ID管理機能、ロードバランサー機能、データ永続化機能により、一連のコンテナ型アプリケーションの開発、実行、データ保全を効率的に行える。これらのPaaS基盤自体の運用管理を行うシステムとして、監視、バックアップ、ログ管理の機能も利用できる。

 PaaS基盤に関する全ての機能を、検証済みの構成でNEC Cloud IaaSのセルフサービスポータルを用いてプロビジョニングすることにより、即日利用が可能(HAの場合)。サービスの利用により、アプリケーション開発者は開発作業に専念でき、またクラウド上のリソースを用いるため、初期投資が抑制できると共に、ビジネスやサービスの成長に合わせてリソースを増減できるため、コストを最適化できるとしている。

 PaaS基盤サービス(OS)基本セットの提供予定価格は月額35万円(税別)から。

PaaS基盤サービス(OS)システム概要

 NEC Cloud IaaSの仮想サーバーサービスについては、既存の「スタンダード(STD)」と「ハイアベイラビリティ(HA)」の間に位置付けられるサービスとして、「スタンダードプラス(STD-Plus)」を追加。同サービスは、OpenStackを活用したクラウド基盤構築・運用ソリューション「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」で開発した高信頼な基盤をもとに構築。ホストやストレージ機器の専有利用も可能で、STDより高負荷な業務への対応、さらにリソースを専有したいニーズへの対応を実現する。

 共有型は提供を開始しており、専有型は11月に提供開始を予定。提供価格(税別)は、共有型が仮想サーバー1台あたり月額8840円から、専有型が月額39万8000円から。