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【Cloud Days】IBM、MS、NEC、NTT Com、AWS、レッドハットなどが最新クラウドソリューションを展示
(2014/2/28 12:25)
日経BP社が主催するイベント「Cloud Days 東京 2014 Spring」が2月26日から27日までホテルニューオータニで開催された。「ビッグデータEXPO 東京 2014」「Security 2014 東京」「スマートフォン&タブレット 2014 東京」も併設され、さまざまなセッションや展示会が開かれた。
ここでは、Cloud Days 東京 2014 Springの展示会の模様をレポートする。
IBM、SoftLayerを核にパブリックからプライベートまでのクラウドソリューション
IBMのブースでは、パブリッククラウドサービス「SoftLayer」を中心に、プライベートクラウドの構築や運用を支援する製品とサービス、ハイブリッドクラウドの構築支援など、パブリッククラウドからプライベートクラウドまでの一連のソリューションを体系づけて展示していた。
パブリッククラウドサービス「SoftLayer」は、2013年にIBMが買収したもので、同社のクラウドサービス強化の礎に据えてきている。世界で13のデータセンターと17のネットワーク接続拠点を冗長化された10G専用線で結ぶ。年内には日本を含めデータセンターを40に増設するという。物理サーバーも仮想サーバーと同じようにカスタマーポータルで操作でき、仮想サーバーから物理サーバーへのワークロードの移行にも対応している。
一方、プライベートクラウドアプライアンスの「Pure Application System」と、プライベートクラウドの構築と運用を自動化しテンプレートからドラッグ&ドロップで作ってプロビジョニングできる「SmarterCloud Orchestrator」も展示。それをIBM社内に適用した「IBM CloudSHowcase」も紹介している。
さらに、その両者をあわせたハイブリッドクラウドを構築するための「プライベートクラウド構築支援サービス」(2月発表)も展示。「SmarterCloud Orchestrator」を中心に、段階別にクラウド構築を支援する。
日本マイクロソフトとAmazon Web Servicesはパートナーソリューションを中心に展示
日本マイクロソフトのブースでは、Windows Azureパートナーの各企業のソリューションを中心に展示していた。
Amazon Web Servicesも、パートナー企業各社のソリューションを中心に展示していた。
4月から提供を開始する「NEC Cloud IaaS」
NECのブースでは、4月から提供を開始する「NEC Cloud IaaS」と、そのための新しい「神奈川データセンター」について展示していた。低コストな「STD」と、基幹業務向けの「HA」の2種類を用意する。STDでは、ソフトウェアプラットフォームにOpenStackを採用。1シャーシに44台、1ラックに16シャーシで、合計で1ラック704台を収容できる専用サーバーや、気化熱を利用した相変化冷却技術などを採用し、従来比でコストを60%削減したという。
また、ほかのクラウドサービスやオンプレミスのリソースも一緒に管理できるセルフポータルを用意。統合運用サービスのアウトソースにも対応する。10月には物理サーバーのサービス、2015年4月には専用筐体サービスを予定。2014年下期には、同じシステムのオンプレミス向け販売も予定しているという。
NTTコミュニケーションズ、クラウド型電話交換機サービス3種
NTTコミュニケーションのブースでは、パブリッククラウドサービス「Cloudn」と、3種類のクラウド型電話交換機サービスを展示していた。「Arcstar Smart PBX(仮称)」は、さまざまなデバイスに対応。スマートフォンに専用アプリをインストールして内線電話にし、外出先でも内線として使える。アプリからはWeb電話帳も直接呼び出せる。
また、「Arcstar UCaaS」は、電話のほかにプレゼンス情報やインターネットメッセージなどのユニファイドコミュニケーションの機能を統合したサービス。「Arcstar Contact Center(仮称)」は、コールセンター向けのクラウド型電話交換機サービス(4月リリース予定)。
各社のソリューションが展示
Citrixのブースでは、XenDesktop、XenApp、XenMobile、Citrix Receiverといった、仮想デスクトップ関連の製品群を中心に展示していた。NVIDIAと共同開発したvGPU(仮想化GPU)もデモしていた。
VMwareのブースでは、「Software-Defined Enterprise」をキーワードに、vSphereやVSCAN、vCenter Operations Management Suite、Horizon Mirage、Horizon Viewなどを紹介していた。
EMCのブースでは、EMCビジネスパートナーやSoftware defined Storage、フラッシュストレージ、バックアップソリューション、ISILONについて展示していた。
salesforce.comのブースでは、ミニセミナーを中心に同社のソリューションを紹介していた。
レッドハットのブースでは、「Red Hat Cloud Infrastructure」について展示していた。サーバー仮想化製品「Red Hat Enterprise Virtualization」と、商用OpenStackディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」、クラウド管理ツール「CloudFront」を組み合わせた製品。
フュージョンアイオーのブースでは、同社の超高速フラッシュストレージ製品を展示。「スター・トレック イントゥ・ダークネス」などの映画制作において、ワークステーションで「ioDrive FX 1.6T」が採用されている事例なども紹介していた。
クラウディアンは、S3互換のソフトウェアストレージ製品「Cloudian」を展示していた。
NTTスマートコネクトは、ホスティングサービスについて展示。レンタルサーバーと、昨年リリースしたマネージドサーバーを紹介していた。
SAPは、「Cloud Days」から「ビッグデータEXPO」にかけて、長いブースを設けていた。
サイボウズは、kintone、サイボウズOffice、Garoonを展示していた。
モリサワは、ページビューに応じた料金体系で使えるクラウドフォントサービス「TypeSquare」と、受け手の属性や行動に合わせてスマートフォン・タブレット向けに電子チラシを配信する「MC-Catalog+」を展示していた。