【Interop 2012】世界最大規模の展示? 最新技術が結集したOpenFlow ShowCase
ネットワーク技術に関するイベント「Interop Tokyo 2012」の展示会が、16日まで千葉県の幕張メッセで開催されている。
今回は、会場の一角に「OpenFlow ShowCase」という大きなコーナーが設けられ、いわばサブイベントとなっている。ここに、OpenFlow関連製品を扱う各社が集まり、展示やセミナーを開いている。ShowNet NOCメンバーによると、「世界最大規模の展示ではないか」とのことだ。
それだけでなく、ベンダー間の相互接続や共同検証デモなども行われているのが、Interopらしい試みといえる。各社の機器をラックに並べて動作させながら展示しており、その様子のデモがShowCase内にある各社の小ブースで見られるようになっている。
OpenFlow ShowCase | オープンステージのセミナーも大盛況 |
各社の機器が並ぶラック |
ジュニパーはMX80の仮想ルータ技術とOpenFlowを使ったデータセンター間接続をデモしている。ブロケードの小ブースでは、自社のNetIron 2000 2台と、HPのHP 3500 ylスイッチ、エヌ・シー・エル・コミュニケーションのPica8の相互接続をデモしている。また、IBMの小ブースではOpenFlowに対応したRackSwitch G8264を展示している。
ジュニパーの小ブース。MX80の仮想ルータ技術とOpenFlowを使ったデータセンター間接続のデモ |
ブロケードの小ブース。NetIron 2000×2台、HP 3500、Pica8の相互接続のデモ | IBMのRackSwitch G8264 |
エヌ・シー・エル・コミュニケーションは、Pica8社のスイッチを展示。スイッチングをASICで処理するとともに、制御にオープンソースのOpen vSwitchを使うことで、主要ベンダー製品と同等のスペックを安価に提供し、OpenStackにも対応しているという。
Infobloxは、FlowForwarding.orgのソフトウェアOpenFlow 1.2対応スイッチを展示。Hadoopクラスタを組み合わせてネットワーク処理を最適化する用途をデモしている。
エヌ・シー・エル・コミュニケーションは、Pica8社のスイッチを展示 | Infobloxによる、ソフトウェアOpenFlowスイッチとHadoopクラスタを組み合わせたデモ |
HPは、自社スイッチでOpenFlowに対応すると同時に、OpenFlowプロトコルを独自拡張してQoSも同時に制御できるようにしたところをデモしている。スイッチ側ではファームウェアアップデートでQoS制御に対応するが、OpenFlowコントローラ側ではまだ対応製品はないとのことで、統合管理ソフトウェアHP Intelligent Management Center(HIMC)に対応機能を組み込んで参考出展していた。
HPではOpenFlowを独自拡張してQoS制御に対応。中央はHIMCに組み込んだ対応コントローラ、左がQoS制御のない場合の動画再生、右がQoS制御のある場合の動画再生 | 拡張されたOpenFlowプロトコルの情報 |
NTTコミュニケーションズの小ブースでは、OpenFlowを拠点間などのWAN接続に利用するソリューションを技術デモとして見せている。拠点間ルータのBGP機能をネットワーク側のコントローラにオフロードするとともに、OpenFlowを用いてネットワーク構成を変更できるようにし、IPアドレスの割り当てや経路制御などをユーザー企業がWebポータルから設定できるというものだ。
NTTデータは、統合管理ソフトウェアにHinemosにOpenFlow管理機能を追加し、仮想サーバーと仮想ネットワークを同時に管理する仮想ネットワーク管理オプションや、バーチャルネットワークコントローラ、仮想データセンター ネットワーク構築・運用サービスを展示している。
NTTコミュニケーションズの展示。拠点間接続にOpenFlowを用い、ユーザー企業がWebポータルから管理する |
HinemosにOpenFlow管理機能を追加し、仮想サーバーと仮想ネットワークを同時に管理する仮想ネットワーク管理オプション | バーチャルネットワークコントローラ |
日本ラドウェアの小ブースでは、バーチャルアプライアンスや、仮想インスタンス対応のアプライアンスを対象に、OpenFlowのネットワークでロードバランサーをダイナミックにスケールさせる技術や、DoS攻撃のフローを対策機器に向ける技術などをデモしている。
東陽テクニカは、スパイレントコミュニケーションのネットワーク負荷試験装置を展示。試験装置がOpenFlowのコントローラをエミュレーションすることで、フローを切り替えてトラフィックの負荷試験などができるという。
日本ラドウェア。OpenFlowのネットワークでロードバランサーをダイナミックにスケールさせる技術 | 東陽テクニカは、スパイレントコミュニケーションのOpenFlow対応ネットワーク負荷試験装置を展示 |