仮想化道場
サーバープロセッサの本命、2ソケット向けのXeon E5-2600 v2シリーズ登場 (Xeon E5-2600 v2のパフォーマンスは?)
(2013/9/11 10:00)
Xeon E5-2600 v2のパフォーマンスは?
実際に製品をテストしてわけではないので、Intelが提供しているデータから分析することになるが、印象としては素直にパフォーマンスが伸びているようだ。
SPECint、LINPACKなどさまざまなベンチマークをXeon E5-2600シリーズと比べると、平均して1.3倍ほどの性能向上を果たしている。これは、CPUコア数が増えていることが大きな理由だろう。
また電力あたりの性能を比較しても、Xeon E5-2600 v2シリーズの方が30%以上消費電力を削減している。
さらに仮想化においては、10GbEやSSDを組み合わせることで、1台のサーバーで動作できるゲストOSの数も3倍に増えている。Xeon E5-2600 v2シリーズでは、仮想化機能の強化も行われているが、1台のサーバーで動作するゲストOSの数(集約数)を上げていくには、新しいストレージ、ネットワークの採用も必要になるのだろう。単純にプロセッサを変えるだけでは、仮想環境の性能アップにつながらなくなっている。
ビジネス向けのOLTP、SAP-SD 2-Tierなどのベンチマークでも、Ivy Bridge世代より2世代前のNehalem(開発コード名)世代のサーバーから比べると3倍近く、Sandy Bridge世代と比べても最大1.5倍ほど性能が向上しているのが見て取れる。
Xeon E5-2600 v2は、順調に性能アップを果たしたプロセッサといえるだろう。さすがに、昨年発売されたSandy Bridge世代のXeon E5-2600シリーズのサーバーをリプレイスするのは無理があるが、4年前のNehalem世代のサーバーをリプレイスするのは大きなメリットがあるだろう。
プロセッサの性能がNehalem世代に比べると大幅にアップしているため、仮想化ではゲストOSの集約率が高くなる。さらに、ランニングコストの面では、電力消費量が落ち、発熱も低くなるため、データセンターにかかるコストも低下するだろう。
こういった面からも、Xeon E5-2600 v2シリーズは、非常にバランスが取れたプロセッサになっているようだ。今後、サーバープロセッサは、CPUコアの性能を飛躍的に向上するよりも、電力消費量と性能のバランスをとったプロセッサとなるだろう。