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IBMが企業向けMac導入サービス開始 社内でもMac実装進める

業績不振の中で打開策に?

 一方、IBMの業績は香ばしくない。7月に発表した2015年第2四半期決算は減収減益で、13四半期連続で売り上げが前年同期を下回った。この状況を打破するために進めているのが提携戦略だ。

 創業104年のIBMは、データ分析、セキュリティ、モバイルコンピューティング、クラウドなどの分野に注力すると同時に、Apple、Box、Facebook、Twitterなどとの提携を進めている、とWall Street Journalは指摘する。Smith氏は自社の課題を「素晴らしい小規模企業のイノベーションとIBMのスケールを組み合わせ、競争力を持った企業文化に自信を変革する道を見つけ出せるのかということだ」とWSJに語っている。

 またFBR Capital Marketsの証券アナリスト、Daniel Ives氏は、AppleとIBMの提携が「今後さらに大きく、重要になるだろう」と予想する。「何が起こっているのかというと、ITランドスケープが大きく変わり始めているのだ」(Ives氏)といい、IBMなどの古くからのベンダーが適応を迫られていると解説する。

 “最後のWindows”Windows 10のローンチから一週間で発表になったIBMとAppleの提携強化――。エンタープライズITが転換点を迎えていることの象徴かもしれない。

岡田陽子=Infostand