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「デジタルエンタープライズ」を推進 Boxのプラットフォーム戦略

 企業向けオンラインストレージのBoxが先ごろ開いた開発者会議で、開発者向けのBoxインスタンス「Box Developer Edition」をはじめ新しい取り組みを発表した。プラットフォーム戦略の強化で、ストレージサービスにとどまらない広範な企業向けサービスを提供しようというものだ。

プラットフォーム戦略を急ぐBox

 Boxは4月22日、2回目にあたる年次開発者会議「Box Dev」を開催。開発者ら1500人が集まった。今回発表したBox Developer Editionはプラットフォーム戦略の一環で、開発者に完全なBoxインスタンスを提供するものだ。暗号化、ユーザー認証システム、規制順守、監査などの機能が含まれており、開発者は、これをアプリケーションのバックボーンとして、さまざまな業界向けのワークフローを構築できるという。

 ほかにもBoxは、Boxプレビュー技術について3Dプレビュー、医療画像、著作権保護のためのウォーターマークなどの強化を発表。また、モバイル向けのモジュールSDKもローンチした。再利用可能な軽量のコンポーネントを持ち、Boxのユーザーインターフェイス(UI)とエンタープライズ向けのセキュリティ機能を利用してBox上に簡単にアプリを構築できるという。

 仕上げとして、Boxはエコシステムの強化を加速すべく、ベンチャーキャピタル2社とともにBoxプラットフォームを利用してアプリを構築する開発者に最大2000万ドルを出資する計画も発表した。Boxによると、すでに約5万のサードパーティ開発者がBox上にアプリケーションを構築しており、APIコールは毎月45億件を数えるという。

(岡田陽子=Infostand)