クラウド特捜部

国内クラウド事業者のメリットを生かすIIJ GIO仮想デスクトップサービス

 いくつかの仮想デスクトップサービス(VDI)を紹介してきたが、今回は最もスタンダードなクラウド上のVDIサービスとしてIIJ GIO仮想デスクトップサービスを紹介する。

 IIJが提供しているGIO仮想デスクトップサービスは、クラウドサービス IIJ GIOの一つのメニューとして提供されている。このため、IIJが提供しているさまざまなクラウドサービス、ネットワークサービス、セキュリティサービスと組み合わせて利用することができる。これにより、さまざまなセキュリティニーズを持つ顧客に対して、マッチしたVDIサービスを提供することが可能になっている。

 では、実際にサービスを見てみよう。

IIJ GIO仮想デスクトップサービスでは、IIJ GIOのさまざまなサービスと組み合わせて、ユーザーにとって最も使いやすい仮想デスクトップサービスを実現している
IIJ GIO仮想デスクトップサービスは、強固でセキュリティ性の高いクラウドサービスIIJ GIO上でサービスされている。このため、サーバー、ストレージ、ネットワークなどIIJ GIOの強固な基盤が利用できる
ユーザーのニーズに合わせて、さまざまなサービスを組み合わせて利用できる

XenDesktopとXenAppが利用可能

 IIJ GIO仮想デスクトップサービスでは、CitrixのXenDesktop(XD)、XenApp(XA)の2種類のサービスを提供している。XenDesktopは、完全にデスクトップPCの代替を果たす仮想デスクトップサービスだ。XenDesktopでは、各個人用に仮想マシン上にクライアントOSをインストールして、個々の環境を用意している。

 一方XenAppは、ヘルプデスクやコールセンターなど、多人数で共通のデスクトップとアプリケーションを利用するような環境に向けたモノだ。

IIJ GIO仮想デスクトップサービスでは、完全な仮想デスクトップサービスのXenDesktop、アプリケーション仮想化のXenAppが利用できる
XenDesktopでは、仮想マシン上にクライアントOSをインストールして、ユーザーごとに異なるデスクトップ環境を用意する。XenAppでは、統一されたデスクトップ環境を用意する

 価格に関しては、さまざまなオプションなどを選択することで変わってくるが、XenDesktopにおいては、ユーザーがシステムを管理する最もシンプルな利用では(500ユーザーがWinodws 7を利用)、1ユーザーあたり初期費用4300円、月額利用料金が3500円となっている。

 XenAppにおいては、ユーザーがシステムを管理する最もシンプルな利用では(450ユーザー利用、プロファイル5GB、閉域網接続)、1ユーザーあたり初期費用2400円、月額利用料金が2800円となっている。

 ただ、Windows VDA(Virtual Desktop Access)ライセンスやWAN回線のコストなどが別にかかるため、全体コストはもう少しかかることになるだろう。

XenDesktopでのサービス見積もり例
XenAppでのサービス見積もり例

(山本 雅史)