クラウド特捜部
国内データセンター開設から4カ月、Microsoft Azureの今を聞く
(2014/6/25 06:00)
ニーズのあるサービスはなるべく早く提供したい
――日本のデータセンターで提供されているAzureのサービスは北米などと異なっています。今後、どういったスケジュールで最新のサービスを提供していくのですか?
北米のTechEdでは、社内で利用しているSaaSのID管理を行えるAzure AD、Azureのデータセンターに専用線を引いてクラウドサービスを利用するExpressRoute、Trend MicroやSymantecのセキュリティソフトを提供するマルウェア対策機能、Azure ADを使ってAzure上のアプリケーションにアクセスするRemoteAppなど、数多くの新機能が発表されています。
しかし日本国内では、お客さまのニーズに合わせて新しいサービスを導入していきたいと考えています。米国で発表されたサービスをすぐに提供するという状況になってはいませんが、お客さまからのリクエストの多いサービスは、できる限り早急に日本のデータセンターでサービスを開始したいと本社に要求しています。
日本のお客さまからは、モバイルサービスなどを早く日本のデータセンターでサービスしてほしいといわれています。ExpressRouteに関しても、金融機関などのITコンプライアンスの厳しいお客さまから、日本で実現できないのか、と相談も受けています。このあたりのサービスは、できるだけ早くに日本国内でサービスを始めたいと思っています。
ここでは話せないのですが、もう少しすれば、サービスの詳細や利用企業の紹介が行えるでしょう。
メディアサービスに関しては、日本データセンターを提供開始した2月には西日本だけの提供でしたが、お客さまからのリクエストが多かったので、東日本でもサービスを提供するようになりました。
Azureのメディアサービスでは、PlayReadyというDRMにより、ビデオコンテンツをきちんと保護した形での配信が行えます。さらに、AndroidやiPhone/iPadなどのスマートデバイス、デスクトップPCやゲーム機など、解像度・コーデックの異なるさまざまなデバイスにビデオコンテンツを配信できるようになっています。
米国では、NBCがソチオリンピックのネット配信でAzureを利用しています。アイスホッケーのアメリカ対カナダの試合では、210万人のユーザーが、スマートフォン、タブレット、PC、ゲームなどを使って、HDクオリティの映像を同時にネット視聴していました。