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テクマトリックス、ISO 26262認証を取得した「Parasoft C++test.9.0」

平成23 年4 月26 日
報道関係者各位
テクマトリックス株式会社
Parasoft Japan 株式会社

テクマトリックス(株)が、国際機能安全規格ISO 26262 のツール認証を取得した
C / C++対応自動テストツール「Parasoft C++test.9.0」の販売を開始
~ISO 26262 正式認証ツール、RENESAS HEW 環境完全サポートなど~


テクマトリックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:由利孝)は、米国Parasoft Corporation (本社:米国カリフォルニア州、最高経営責任者:Adam Kolawa)が開発したC / C++ソフトウェア開発における動的解析(単体テスト / 結合テスト)、静的解析(静的検証 / フロー検証)、実行時メモリエラー検出を自動化するC / C++対応自動テストツール「Parasoft C++test.9.0(以降、C++test 9.0 と記す)」日本語版の販売を平成23 年4 月26 日より開始します。

C++test 9.0 は、前バージョンより正式にツール認証を取得したIEC61508 準拠に加え、平成23 年夏に正式に発行される予定のISO 26262 (自動車業界向け機能安全に関する国際規格)に準拠するソフトウェアテストツールとして、TUV SUD 社(安全規格認証機関)より、正式に認証を取得しました。

また、C++test 9.0 は、自動車業界や車載組込みソフトウェア業界で広く利用されているルネサスエレクトロニクス社製SuperH コンパイラおよびHigh-performance Embedded Workshop (HEW)に正式に対応しました。これにより、従来の静的解析に加え、単体テストや実行時のメモリエラー検出、C0 / C1 / C2 カバレッジ収集といったC++test のすべての機能をホスト環境だけでなく、シミュレーター環境、ターゲット環境でご利用いただくことが可能となりました。

C++test は、Visual Studio、GCC、ARM といった、従来多くのお客様にご利用されているコンパイラに加え、新たにSuperH コンパイラへ対応することにより、これまで以上に幅広く、多くのお客様のソフトウェア開発の生産性向上と品質向上に貢献します。

テクマトリックス株式会社は、C++test 9.0 などのParasoft 製品の国内総販売代理店として、自動車関連、携帯端末、OA 機器、デジタル家電などの組込みシステム開発においてC / C++ソフトウェアを利用されるお客様に対して、C++test 9.0 の日本国内での販売、マーケティング、ユーザーサポートなどの活動を展開してまいります。さらに、C++test 9.0 を活用したISO 26262 やIEC 61508、IEC 62304 などの国際機能安全規格に関するコンサルティングサービスも展開してまいります。

C++test は、動的検証・静的検証を自動化するC / C++言語対応自動テストツールです。C++test の動的検証は、プロジェクト全体の工数の30-50%を占めるといわれている単体テスト、および、機能テストの作業負荷を軽減し、テストの効率化を支援します。単体テスト機能では、実行時例外を引き起こすテストケースと広範囲のソースコードをカバーするテストケースを自動生成し、一般的に大きな手間がかかるといわれているテストケース作成の工数削減を実現します。さらに、7 種類のテストカバレッジ情報を収集し、テスト実行の網羅性の確認手段となる詳細なレポートを出力します。また、実行時メモリエラー検出機能により、アプリケーションが実行された際のメモリの使用状況を監視し、問題の再現や原因箇所の特定に多くの時間を要するメモリリークや、メモリ破壊、NULL ポインターの間接参照といったメモリに関する実行時エラーを自動的に検出します。この単体テスト機能、実行時メモリエラー検出機能を含む動的検証は、組込みソフトウェア開発のテストで必要とされる、ホスト / シミュレーター / ターゲットのどの環境でも利用できます。

静的検証では、C++test にあらかじめ搭載されているMISRA-C / C++、IPA/SEC などの約1,500 個の静的解析コーディングルールにより、ソースコード中の問題点を自動的に指摘します。また、ルールドキュメントの準備や解析の実施が困難なISO 26262 推奨ルールやFDA C++ Phase1-3、HIS Source Code Metrics といったルールセットも標準で搭載されており、国際基準の認証取得の効率化を支援いたします。

また、複数の関数やファイルをまたがるプログラム中のすべてのパスに対する処理フローを静的に解析し、コーディングルール検証では見つけることが難しいメモリリークやゼロ除算、未初期化メモリ、バッファーオーバーフローなどの問題を検出するバグ探偵(フロー解析)機能を利用し、さらなる品質向上とテスト・検証工数の削減を実現します。


【C++test 9.0 で追加された要項】

●ISO 26262ツール認証の取得

C++test 9.0 は、安全規格認証機関であるTUV SUD 社よりISO 26262 および、IEC 61508 準拠のテストツールとして認証を取得しました。これにより、ISO 26262、IEC 61508 に準拠するソフトウェア開発のテストでC++test 9.0 を使用する場合は、ツールの妥当性についての論証や、第三者機関によるツール認証の取得をする必要がなくなり、作業工数や認証取得費用を大幅に抑制できます。

C++test は前バージョンの7.3 にて既にIEC 61508 の認証を取得していたため、正式発表前であるISO26262のツール認証を取得することができました。
※IEC61508 は、国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)で定められた電気・電子・プログラマブル電子(E / E / PES)に関する機能安全規格です。
※ISO 26262 は、IEC 61508 から派生した自動車分野向け機能安全の国際規格で、電気 / 電子システムの機能安全性について規定しています。

●HEW(SuperH RISC engine C/C++ Compiler V9.03)環境への対応

C++test 9.0 では、前バージョンでは静的解析およびバグ探偵(フロー解析)のみのサポートであったルネサスエレクトロニクス社製HEW(SuperH RISC engine C/C++ コンパイラ V9.03)環境で開発したソフトウェアに対して、単体テスト機能、実行時メモリエラー検出機能、カバレッジ収集機能を含む動的解析機能が利用できるようになりました。これにより、HEW プロジェクトに対して、テストケースやスタブ関数の自動生成、単体テストの実
行からテストカバレッジ収集を数クリックで実行できるようになりました。また、HEW 環境内のシミュレーターやターゲット上でも単体テストや実行時メモリエラー検出を実施でき、テスト結果やテストカバレッジ情報などをC++test 上で確認することができるようになりました。
※シミュレーターやターゲット上で単体テストを行うためにはC++test のオプション製品のクロスプラットフォームオプションが必要です。

●サポート環境の追加

C++test 9.0では、新たなサポート環境として以下の環境が追加されました。
【開発環境】
・ ARM: RVDS 4.1
・ Eclipse: Eclipse3.6 (Helios) C/C++ Developers(CDT) 7.0
・ Microsoft: Visual Studio 2010
【コンパイラ】
◆Windows
・Cosmic Software 68HC08 C Cross Compiler V4.6.x (静的解析のみサポート)
・Microsoft Visual C++ 10.0 コンパイラ( x86_32 または x86_64 プラットフォームのみ)
・Renesas SH ファミリ用C/C++ コンパイラ V9.03
(C++test 9.0 より、動的単体テストについても対応しました。)
・TASKING TriCore C/C++ Compiler v3.3
・TASKING 80C196 C Compiler v6.0 (静的解析のみサポート)
・Texas Instruments TMS320C54x C/C++ Compiler v4.2 (静的解析のみサポート)
・Texas Instruments TMS320C55x C/C++ Compiler v4.3
◆Linux
・Altera Nios GCC 2.9 (静的解析のみサポート)
・Altera Nios II 5.1 GCC 3.4 (静的解析のみサポート)
◆Solaris
・TASKING 80C196 C Compiler v6.0(静的解析のみサポート)

●静的解析機能の性能向上、機能追加

C++test 9.0 では、解析エンジンの改良を行ったことにより、静的解析およびバグ探偵(フロー解析)におけるパフォーマンス、規約違反検出精度が向上しました。また、バグ探偵機能(フロー解析)では、不具合をより正確に検出するためのルールパラメーターの追加が行われ、さらに効率的で効果的な静的解析に貢献します。

●静的解析ルール、ルールセットの追加

C++test 9.0 では既存のルールセットに加えて、クレジットカードシステム業界のみならず、今やあらゆる分野に適用可能なセキュリティ基準としてスタンダードとなりつつあるPCI DSS ルールセットが搭載されました。これにより、より具体的なセキュリティポリシーを遵守した堅牢性の高いソースコード開発が可能になります。

【追加されたルールセット】
+ Payment Card Industry Data Security Standard (PCI DSS)
PCI データセキュリティスタンダード(PCI DSS:クレジットカード情報および取引情報を保護するためにJCB やアメリカンエキスプレスなどのクレジットカード会社5 社が共同で策定した国際基準)に有効なルールセットです。

●動的解析機能の性能向上

C++test 9.0 では、ライブラリの改良を行ったことにより、前バージョンに比べ、テスト実行時のパフォーマンスの向上、メモリ使用量の削減など、動的解析の性能が向上しました。


C++test 9.0 は、平成23 年4 月26 日から販売を開始します。製品出荷は、平成23 年5 月31 日の予定です。平成 23 年3 月31 日時点で年間保守サービスにご加入いただいているユーザーのみなさまには、「C++test 9.0へのバージョンアップサービス」を無償でご提供します。それ以外のユーザーのみなさまには、有償でご提供します。当サービスの価格に関しては、テクマトリックス株式会社までお問い合わせください。

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2011/4/26 15:38