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国内IoT市場は2018年に21兆1240億円に、飛躍の要因は?~IDC予測

 IDC Japan株式会社は7日、国内IoT(モノのインターネット)市場予測を発表した。

 2013年の国内IoT市場予測市場売上規模は11兆1240億円、同年のIoTデバイス普及台数は4億9500万台と算出。2013年~2018年の年間平均成長率は13.7%で、2018年にはほぼ倍増の21兆1240億円に達すると予測する。

 同社ではIoTを「IP接続による通信を、人の介在なしにローカルまたはグローバルに行うことができる識別可能なエッジデバイス(モノ)からなるネットワークのネットワーク」と定義。その上でIoT市場のサービスタックを「System/Device」「Connectivity」「Platform」「Analytics」「Application」の5つのレイヤに分けて捉え、それらにProfessional Service市場とSecurity市場を加えたものを「IoT市場」としている。

 国内IoT市場が急速に成長している背景には、IoTサービススタックを提供する事業者サイドにおいて、「事業者の垂直・水平連携の加速」「事業者の調達コスト・提供価格の低下」「技術の飛躍的な発達とその活用先の多様化」「技術標準化・法規制の進展と周辺機器の整備」といったさまざまな成長促進要因が影響しているという。

 IoTサービスの利用者動向を調べる企業ユーザー調査からも、IoTを利用する企業の業種が従来より非常に多様化していることが判明。利用用途も、自社内の業務効率化などの内部用途だけでなく、自社顧客に提供するサービス付加価値向上などを中心とした外部用途で利用するケースが数多いことが分かったという。

 こうした国内IoT市場の飛躍的な成長は、短中期的にはB2Bビジネスの業種開拓やグローバルを前提とした利用拡大がけん引し、長期的には異業種間連携やB2Cビジネス普及がけん引するとみている。

 同社 コミュニケーションズリサーチアナリストの鳥巣悠太氏は「将来的に国内のIoT事業者がビジネスを拡大させていくためには、各垂直市場に精通した事業者との連携、トライアル環境の積極的な提供、コンシューマーの生活に密着したサービス開発などが重要になる。加えてグローバル標準化団体への積極的な参加や法規制の改善に向けたエコシステム一丸での政府への働きかけが必須となる」と述べている。

川島 弘之