富士通、APIを強化したクラウド型の基幹系業務アプリ「glovia OM」新版


 富士通株式会社と米Glovia International Inc.(GII)は15日、クラウド型の基幹系業務アプリケーション「glovia OM」の新版を同日より販売すると発表した。既存機能を強化するとともに、小売り・卸売業向けの機能が追加されている。

 「glovia OM」は、米salesforce.comのクラウドプラットフォームであるForce.com上で、Salesforce CRMと連携した基幹系業務機能を提供するサービス。販売から出荷、請求、返品、在庫、購買にいたる一連の情報管理を一気通貫で提供できる点が特徴で、顧客管理と基幹業務を一元管理したり、マーケティングから営業業務全般までの手続き処理を簡略化したりすることが可能という。

 今回の新版では、外部の業務システムとの連携に利用するAPIを大幅に拡充。見積もり登録、受注登録、在庫登録などを外部システムから制御できる従来のAPIに加えて、在庫予約、在庫移動、在庫調整、梱包(こんぽう)指示、出荷指示など、より細かな制御を行うAPIを新たに提供する。これによって、連携機能の開発工数が1/3に削減できるので、ユーザー企業の業務要件に合わせたカスタマイズが早期に可能となる。

 また、取引に応じた価格設定やキャンペーン価格の設定、出荷先に応じた配送費設定といった、小売り・卸売業向けの機能が追加され、以前から対象としてきた製造業のみならず、小売り・卸売業での利用にも対応する。

 「glovia OM」の価格は、1ユーザーあたり月額7500円。なお富士通では、今後3年間で5万ライセンスの販売を見込んでいる。


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(石井 一志)
2012/11/15 12:57