NEC、京大の「教育コンピュータシステム」をVDIなどで構築
NECは14日、京都大学(京大)の「教育コンピュータシステム」を構築し、3月より稼働開始したと発表した。
教育用コンピュータシステムは、学生や教職員が学内の演習室において、教育や研究のために利用する情報処理設備。京大は今回、約1400台の演習質端末をシンクライアントシステムで一新するとともに、遠隔地からも利用できる仮想デスクトップサービスを導入した。
基幹サーバーには「Express5800/ECO CENTER」を採用。仮想化によってサーバー台数を半減した。演習室端末には小型ワークステーション「Express5800/51Mb-S」を採用。OS起動後の消費電力を25W程度に抑制したほか、各教室に電源制御装置を設置し、システム管理者が全端末の電源をLAN経由で制御することで、4W程度ある待機電力もカットし、従来比で消費電力を60%削減した。
リモートアクセス環境としては、仮想PC方式の仮想デスクトップサービスを導入。「Citrix Xen Desktop」を中心に演習室のシンクライアント環境との統合管理を実現し、学外のPCやタブレット端末からも同様のクライアント環境を利用できるようにした。仮想PCの利用申請を管理するシステムにより、申請・承認・登録までも自動化されているという。
管理面では、シンクライアントシステムの管理サーバーを6台に抑え、サーバー間で起動イメージを共有することで、起動イメージの更新や複製を容易に行える仕組みを採用。端末には独自のサーバー運用管理技術を応用し、CPUやメモリの高負荷、温度異常などを一括して管理。BIOSのアップデートもリモートから一括して実行可能にするなど、端末の運用管理負担を軽減している。
また、OSやオフィスソフトを導入し、ユーザー管理情報にあらかじめ登録した言語属性に応じたログイン画面を自動表示。利用者がログイン時に使用言語を選択できるようにもし、増加する留学生に配慮した。