日本マイクロソフト、Smart Business Centerをリニューアル

日本独自の中堅・中小企業向けサイトで顧客満足度向上目指す


 日本マイクロソフト株式会社は8日、中堅・中小企業向けの専用サイトである「Smart Business Center(スマートビジネスセンター)」をリニューアルオープンした。


従来のSmart Business Centerのサイト3月8日からSmart Business Centerをリニューアルオープンした

 

日本市場にあわせてSMB向け専用サイトをリニューアル

トップページのテキストビュー。ユーザーの生の声を掲載している

 従来のSmart Business Centerは、グローバルに共通化したサイトづくりとなっていたが、今回のリニューアルでは日本独自のレイアウト構成とし、日本の市場にあわせたものへと大幅に変更した。

 日本マイクロソフト SMB営業統括本部 SMBマーケティング本部の橘宏至本部長は、「これまでのサイトでは、営業提案の側面が強かったが、中堅・中小企業ユーザーに対して、インタラクティブ型でのコミュニケーションを行えること、より的確に製品やキャンペーンの情報を入手できるようにすることを狙った」と、リニューアルの目的を語る。

 企業ユーザーを対象に日本独自に展開しているMSBC(マイクロソフトビジネスコネクション)サイトと連動しながら、中堅・中小企業向けの情報提供サイトとして再定義したもので、トップページには、「テキストビュー」として、ユーザーからの生の声をそのまま掲載。コメント部にマウスオーバーするだけで、その声に関連する製品情報やキャンペーン情報などが表示されるようになっている。アクセス数が多いコメントは太字で表示されるなど、関心の高さにあわせてコメントを強調するといった仕掛けも用意した。

 テキストビューに表示されているコメントは、実際にユーザーから同サイトに寄せられた声を掲載しており、現時点ではリニューアル前の2週間にわたって収集した声をもとに、関連する情報に誘導している。

 3月中には、「Massage Box」をページ下部に用意して、同サイトに対する意見や感想、製品、キャンペーンなどに対する要望などを書き込めるようにして、再度、募集を開始し、収集した声に関連情報をリンクさせながら、Smart Business Centerのトップページに表示することになる。

 また、テキストビューは、アイコンビューへと切り替えが可能であり、事例やキャンペーン情報など、中堅・中小企業ユーザーにとって役に立つ情報をアイコン表示。同様にマウスオーバーやクリックすると、詳細内容が表示される。

 画面右側には、経営者、経理/総務/事務、営業/企画職、情報システム担当者といった「職種」、Windows、Office、クラウドといった「製品」、キャンペーン情報、セミナー情報、お役立ち情報、購入方法について、事例を見るといった「目的」による3つのカテゴリーを表示。「経営者」、「クラウド」、「事例を見る」というように、自らの立場をもとに項目を選んで組み合わせれば、必要な情報に短時間にたどり着ける。

 Smart Business Centerの利用は無料であり、会員登録などの必要はない。


アイコンビューでは、キャンペーン、事例などがアイコンで表示されている利用者は、職種、製品、目的を組み合わせて探すことができる

 

会員登録キャンペーンを実施、Officeのテンプレートや電子マネーをプレゼント

 なお、同社では、Smart Business Centerのリニューアルにあわせて、MSBCの会員登録キャンペーンを実施。4月30日までにMSBCの会員に登録すると、ビジネスシーンで役に立つPowerPointおよびExcelのテンプレートをプレゼントするほか、電子マネーとして利用できる「EJOICA」を、3000人にプレゼントする。

 今回のSmart Business Centerのリニューアルの背景には、国内市場における中堅・中小企業に対する顧客満足度の向上という狙いがある。

 橘本部長は、「マイクロソフトでは、中堅・中小企業ユーザーに対するIT利用促進を、世界規模での重要な課題として取り組んでいるが、この分野における日本のお客さまの顧客満足度が低いのが実態。特に、営業担当者が直接タッチすることができていない企業での顧客満足度が低くなっている」と、問題点を説明。

 その上で「今回のリニューアルでは、営業に関する情報を前面に打ち出したグローバル共通のサイト構成ではなく、日本のお客さまの特性をとらえ、情報提供によって、情緒的なコミュニケーションを実現するサイトへと変更。これにより、直接、営業担当者がアプローチできていない中堅・中小企業のお客さまに対して、密接な関係を築くことを狙った」と狙いを説明した。

 グローバルでサイトの共通化を進めているマイクロソフトにとって、日本だけ独自のサイトを構築するのは異例のこと。「米国本社と約半年間に渡り協議を行い、日本の市場の特性を理解したもらった上で、今回のリニューアルに踏み出した」という。

 今回のサイトリニューアルによって、社内で調査している中堅・中小企業の顧客満足度の向上を目指すほか、同サイトのページビューを2012年6月末までに2割増に、同サイトから登録できるメールマガジン「スマートビジネスニュース」の購読者数を、現在の5万人から、6月末までに6万人に拡大する計画だ。

関連情報
(大河原 克行)
2012/3/9 11:30