デル、SMB向けのUTMアプライアンスとタワー型エントリーNAS


 デル株式会社は17日、エントリーNAS製品「PowerVault NX200」と、統合サービスゲートウェイ「PowerConnect J-SRXシリーズ」を発表した。同日より販売を開始する。

デル スモール&ミディアムビジネス マーケティング本部 ブランドマネージャーの大川博史氏

 新製品のうちPowerVault NX200は、中小規模での利用に最適なタワー型NASのエントリーモデル。デル スモール&ミディアムビジネス マーケティング本部 ブランドマネージャーの大川博史氏によれば、「エントリーNASに関しては、以前からラック型の『NX300』が用意されていたが、導入しやすく運用も簡易なタワー型NASのニーズをお客さまからいただいており、これに応えて製品化されたもの」という。

 また、ITの知識がないユーザーでも簡単に利用できるよう、カスタマイズメニューはあえて用意されず、注文時にはHDD容量(物理容量1TB/2TB/4TB/8TB)を選択するだけ。OSにはWindows Storage Server 2008を採用し、RAID設定(RAID 5)を含めて基本設定を済ませた形で出荷することから、15分程度で利用可能になるとのこと。大川氏は、「導入後の管理も、慣れ親しんだWindows画面で、違和感なく運用できる」と述べ、ITの選任管理者がいないことの多い、中小企業での利用に最適とした。

 ベースハードウェアはx86サーバーの「PowerEdge T310」で、HDDのホットスワップ対応など、クライアントPCとは異なる、サーバーならではの信頼性を確保。従来のエンタープライズ製品と同様のサポートを提供するので、その面でも安心できるとしている。

 価格は、最小構成で20万4015円から。

PowerVault NX200の特徴PowerVault NX200の位置付け
PowerConnect J-SRXシリーズの特徴

 一方のPowerConnect J-SRXシリーズは、米Juniper Networks(Juniper)からのOEMによって提供される、統合サービスゲートウェイ。ファイアウォール、IPS、VPN、NAT、ルーティングといった機能とネットワークインターフェイスを、ユーザーのニーズに応じて動的に拡張できる点が特徴で、UTM(統合脅威管理)機能やネットワーク機能を1つのアプライアンスに統合している。

 OSは、Juniperのルータ、スイッチと同様「Junos」を搭載しており、柔軟なネットワーク制御が可能。セキュリティ機能に関しても、高い性能を備えた。

 今回提供されるのは、エントリー向けの「J-SRX100」、中規模向けの「J-SRX210」「J-SRX-240」の3製品で、それぞれ、IMIX(実運用環境を想定したトラフィック)のファイアウォールスループットは、200Mbps、250Mbps、500Mbpsとなっている。

 価格は、J-SRX100が21万6300円から、J-SRX210が26万400円から、J-SRX240が77万2800円から。

米Dell スモール&ミディアムビジネス エンタープライズ・マネジメント ディレクターのアントニオ・フリオ氏

 なお、米Dell スモール&ミディアムビジネス エンタープライズ・マネジメント ディレクターのアントニオ・フリオ氏は、「リソースが制限されいる中小企業では、設備投資にも大きな額は投資できない。その中で当社では、プロセスを簡素化・自動化するとともに、オープンなソリューションを提供して、中小企業を支援している」とコメント。

 「新しいNASデバイスであるPowerVault NX200は、ストレージのデータ管理のニーズに特に対応する製品で、SMBのIT、ファイル管理を支援する。一方のPowerConnect J-SRXシリーズは、Juniperとの協業により、非常に成功を収めている『PowerConnect Classicシリーズ』(従来のPowerConnect製品)のポートフォリオを拡大するものだ」とも述べ、これからも中小企業のニーズに応えていくとしている。

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