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日立ソリューションズ・クリエイト、モバイルアプリを対象とした「金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォーム」を提供

 株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは11日、カナダのFlybitsと、モバイルアプリ向けパーソナライズレコメンドプラットフォーム「Flybitsソリューション」の販売代理店契約を締結し、「金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォーム」として販売開始した。

 Flybitsソリューションは、既存のモバイルアプリに組み込むことで、モバイルアプリユーザーの現在の興味・関心にマッチするパーソナライズされたプッシュ通知や広告表示を行い、アプリ利用者の反応からレポーティングデータを自動分析、自動チューニング(ユーザーの興味・関心の高い配信へ最適化)できる特徴を持つ製品。

 また、金融機関が個々のアプリ利用者向けに最適化された広告表示を容易に実現するためのテンプレートが標準装備され、クラウドによるSaaS提供ながら、GDPR(EU一般データ保護規則)に準拠したセキュリティを確保しており、北米の著名金融機関への採用実績、運用実績を持つ。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、近年、モバイルPay事業を中心にモバイルアプリによるサービス提供が一般化する一方、提供サービスが限られる金融業界は、顧客接点(顧客データ)の減少や、金融商品のプロモーション機会の減少という、業界全体の課題に直面してると説明。また、銀行業界においては、銀行法改正により広告業への参入が広まる中、ステークホルダーに対して、より効果的な媒体サービスを提供していく役割を求められているという。

 こうした中、金融機関がモバイルアプリを活用して顧客接点を増やし、利用者ごとに関心の高い情報を効果的に提供していくためには、セキュリティの確保や提供スピード、専門人材の確保といった課題への対処が必要となっているとして、日立ソリューションズ・クリエイトはFlybitsソリューションの販売代理店となり、金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォームとして販売を開始するとしている。

 これまで、顧客へのアプローチ内容やタイミングなどは、一律、または、担当者が膨大なデータを時間やコストをかけて分析してカスタマイズする必要があったが、金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォームでは、金融機関向けに設計された各機能(管理・マーケティングポータル機能)を用いることで、これまではアクセスが難しかった金融機関内外の多くのデータ(保有データ、デバイスデータ)を用いて、自動で分析・最適化ができるため、顧客ニーズに合わせてパーソナライズされた関心の高い情報の通知が可能となる。

 また、既存のテンプレートを用いて、広告コンテンツのデザイン・作成、高度な通知設定を、ノーコードでこれまでよりも容易に、マーケティング担当者自身で行うことが可能になり、コスト削減とエンゲージメント向上効果が期待できる。

 通知や広告へのレスポンス(レスポンスレポーティングデータ)は、グラフィカルに把握ができるだけでなく、AIエンジンによりレスポンス予測までが可能。そのため、IT人材やデータ分析の専門家を必要とせず、マーケティング担当者の直感的な操作のみで、ターゲットやエンゲージメントの最適化・自動化まで可能になる。

 金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォームの価格は個別見積もり。日立ソリューションズ・クリエイトでは、これまで金融機関へのシステム導入を通じて培ってきたスキルやノウハウを生かし、金融機関向けパーソナライズレコメンドプラットフォームを国内で広く提供することで、金融機関におけるモバイルアプリ向けマーケティングの課題解決に貢献していくとしている。

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